TBS日曜劇場「さよならマエストロ」が終了しました。

 

このようなドラマは基本的に大好きですね。

 

私は小学校3年生から中学校3年生までの6年間、楽団に所属していました。

 

オーケストラではなくブラスバンドですが、50年ほど前のことなので、

当時としては珍しかったのではないかと思います。

 

楽団には指揮者の先生がいますが、たまにゲストのソリストなどと

共演します。

 

このドラマの晴海フィル交響楽団には、ソリストを目指して

挫折した天才が3人出てきます。

 

一人目が美人フルート奏者で、二人目がチェロ奏者、そして3人目がバイオリン奏者です。

 

楽団にはソロを目指せる楽器とそうでない楽器があります。

 

私は、ホルン担当だったのでとてもソロを目指せる楽器ではありませんでした。

 

楽団は会社みたいなもので、出来る人そうでない人、怖い人や面白い人など

バラエティーに富んだほうがうまく行くことが多いような気がします。

 

ただ、ソロはタレントなので我がままで、カリスマ的な近寄りがたい

雰囲気がなければいけないように感じます。

 

そうでないと、単身乗り込んで50人から100人と対峙することができない

のではないかと思うからです。

 

楽団のなかに入って普通に演奏することは、たぶん最初は納得が

いかないのではないかと思います。

 

なので、最初のフルート奏者はやる気がなく、2番目のチェロ奏者は自分の実力を

見せつけるために、後に親友になりますがリーダー格のトランペット奏者をバカにします。

 

バイオリン奏者の娘は、担当部署にいながら無視していました。

 

私はブラスバンドで楽器は全く上達はしませんでしたが、生き方としてはソリストに

ものすごく影響をうけました。

 

なので、集団にいることにどうしても違和感を感じてしまいます。

 

と言いながら会社員を40年ほどやっていたので、どちらかというと

楽団員のほうが向いていたのかも知れません。

 

議会もソリストの集まりのように見えますが、会派などを創って議論を高め合うことが

必要でしょうが、どうしてもうまくなじむことができません。

 

ただ、楽団も会社もソリストや元プロがはいると成果がでることが

多いように感じます。

 

このドラマの良かったところは、マエストロひとりでオーケストラを立て直すのではなく、

ソロパートの部分のフルートのプロと下手なトランペット

リズムパートではチェロのプロと下手なティンパニが影響しあって

成長していくところだと思います。

 

プロは技術に偏りすぎ、アマチュアには向上心がない。

この間に入っているのがマエストロの明るい前向きな性格です。

 

「アパッシオナートとボッカルーポ」情熱と勇気

 

このドラマは、低予算なのでスペシャルドラマなどが出来そうですが、

多分、マエストロが戻ってきた時には、この3人のうち誰か、もしくは

全員がソリストとして独立しているのではないのでしょうか。

 

3人がソリストとして失敗した原因に気づき始めると、

新しい道に進んでしまう性格の持ち主でしょうから。