営業力を活かして伸びてきた会社の存続が関わる事件が多発しています。

 

そのような会社は、成績の良い社員をカリスマ的扱いします。

 

ビッグモータなどでも売上の良い店長などは数千万円の年収を得ていたみたいなので、

典型的な例なのかもしれません。

 

 

今回問題になっている派閥問題にされている政治資金パーティーの問題ですが、

これもカリスマ営業マン池田佳隆議員などもそのような人なのかもしれません。

 

 

 

上記の事件などは採りあげたくもないですね。

 

まだ事件は進展中ですが、吉本興業の松本人志氏ですが間違いなく、カリスマ営業マンと

言えるでしょう。

 

吉本興業のカリスマは、横山やすし氏や島田伸介氏などもいましたが、

結局会社側はコントロールできずに解雇しています。

(島田紳助氏は自分で辞めてますので少し違うかもしれません)

 

でも島田紳助氏は現在でも事業家として成功していますし、

闇営業問題で辞めた宮迫博之氏など牛宮亭が成功しているみたいです。

 

私自身はノルマ至上主義時代の証券会社にいたので、何人ものカリスマ営業マンを

見てきましたが、その後支店長として失敗する人と不祥事で辞めていった

二通りしか見ていません。

 

では、いまでも成功している島田紳助氏とどうも今後復帰が難しそうな

松本人志氏との違いはなんなのでしょうか?

 

まず売れていく段階で自分には絶対に勝てないと思う人と出会っているかどうかです。

 

島田紳助氏には同期に明石家さんまや巨人阪神という天才がいました。

なので、努力という部分で補うという必然性がありました。

 

松本人志氏の場合は養成所出身なので、そのなかではマシという程度だったと思います。

 

つぎに優秀な指導者に出会っていないということです。

 

島田紳助氏の場合は、弟子入りをして基本的なことを指導していただく

環境のなかにありました。

 

しかし、養成所の一期生の松本人志氏には、まだ養成所にノウハウもなく

吉本興業に対して大事なお客さんである松本人志氏にまともな

指導などできる訳はありません。

 

確かに養成所出身で売れた方は多いのでしょうが、分母が大きいので

率的にはかなり低いのではないのでしょうか?

 

最後に自力で売れていないという点です。

 

ここでは比較のためにとんねるずの石橋貴明の例をあげますが、

彼は「お笑いスター誕生」というオーディション番組の出身です。

自力で這い上がってきた力があります。

 

当時のお笑い界は、萩本欣一やドリフターズなどの東京のお笑いが中心でした。

ただ、タモリや所ジョージなど師匠もいないし事務所もないような

人たちが売れていました。

 

そのなかで若手でお笑いで出てきた、とんねるずはのような破天荒な

キャラが必要だったのでしょう。

 

そこで白羽の矢が立ったのが松本人志氏だったのだと思います。

 

吉本興業は社運をかけて松本人志氏をカリスマ漫才師に

急遽仕上げていきます。

 

松本人志氏が売れれば養成所に人が集まり、売り上げが伸びる

広告マンとして仕立て上げられたのでしょう。

 

そして当時は、とんねるずが開拓した女子大生から女子高生

ブームでした。

 

私は、ダウンタウンがなぜ面白いのか分かりませんでしたが、

周りにいる若い女性などが天才だとよく言っていたのを

未だに不思議に感じていました。

 

松本人志が横山やすしやオール巨人に楯突いたのはよく聞く話ですが、

これには仕掛けがあります。

 

お笑いスター誕生の審査員である京歌子師匠がとんねえるずに

「あんたらの笑いには温かみがない」と批判しました。

そのとき芸能界入りして数年のタモリが

「そのままでいい!!面白ければいいんだ!」とかみつきました。

それから破天荒キャラでブームを創ります。

 

それに乗っかったのが、吉本興業と松本人志だったのです。

なので、松本人志氏は女にもて続けなければならない

宿命だったのです。

 

石橋貴明はスポーツマンで背が高いので、才能がなくてもモテたでしょう。

でも松本人志は芸がなければモテる要素はありません(厳しいようですが)

 

なので、とんねるずよりもダウンタウンは売れ続けなければならないのです。

 

 

 

ここで少し経営の本質になりますが、「マズローの5段階欲求説」について当てはめてみます。

 

マズローの欲求階層説 | 用語解説 | 野村総合研究所(NRI)

 

人間は発達段階において欲求対象が変わってきます。

 

まずは「生理的欲求」です。お腹が空いたりトイレで用を足したいとか言うもです。

 

このことが解消されると「安全欲求」です。安心して暮らせる場所です。

 

3番目と4番目はリンクしていて「社会的欲求」と「尊厳(承認)」欲求です。

 

会社員は上司に認められると安心です。というか安心して身を委ねられる

会社に入りたいと思うのが「社会的欲求」で

あの上司のようになりたいというのが「尊厳(承認)」欲求です。

 

ただカリスマは敵をなぎ倒して伸し上がっていくタイプなので

例外はありますが、親友と言える人はいません。

この点で「安全欲求」は欠落しています。

 

また、組織に帰属している感もないので、理想の上司がいませんので、

「社会的欲求」も欠落し、周りから尊敬されているのにも関わらず、

理想的な人がいないので「承認欲求」も満たすことができません。

 

なので、周りの人に過度に忠誠を誓わせ、全く関係のない人からの

自分を確認するために「素人」に「生理的欲求」を求めていくことになります。

 

松本人志氏の発達段階はマズローから言えば「生理的欲求」で止まっているからです。

 

いわゆる「食い散らかし」をしていたことになります。

 

5段階の欲求説の最上位は「自己実現欲求」です。

この欲求段階までいくと他者の評価は気にならず

自分の道を行くことになります。

 

タモリや所ジョージなどはその典型でしょうし、

石橋貴明もスポーツとかで楽しんでいるようにみえます。

 

政治家はどうしても票(世論)を気にしてしまう集団です。

 

ただ、政治家になるのが尊厳欲求を満たすのもではなく、

国民や町民が幸せになるという自己実現でなければ

ならないことは肝に銘じなければなりません。