318 「ナチハンター」  44人の子供の虐殺した男に神は84年の生涯を与えた | ササポンのブログ

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ナチハンターという組織の活躍を追ったドキュメント

ナチハンター
先の第2次世界大戦で非道(ユダヤ人の虐殺など)を
起こしたヒトラーと親衛隊であるナチスの残党を逮捕し
軍法裁判によって裁くために活動した組織


「GLee」のスー先生の両親は
ナチハンターだったという設定・・で
わかるように
アメリカ、フランスなどでは
よく知られた存在である
ナチハンター

作家である夫に
ナチの非情な行為を
学んだフランスに住むドイツ人の主婦が
『リヨンの虐殺人』と呼ばれた男
クラウス・バルビーが
フランスの裁判で無罪になったことが
きっかけに
ナチハンターに変貌する

1945年5月の終戦までの間に、ヴィシー政権下のリヨン市の治安責任者としてのクラウスは
対独抵抗運動を鎮圧する任務に就いており、
8千人以上を強制移送により死に追いやり、
4千人以上の殺害に関与し、
1万5千人以上のレジスタンス運動の参加者に拷間を加えた責任者とされている。
しかし実際には、この数字をはるかに上回る数のレジスタンスのメンバーやユダヤ人を虐殺した責任者と考えられている。


また、孤児院に収容されていた44人の子供の虐殺に対する責任者ともされたほか、
レジスタンス指導者だった

ジャン・ムーランを逮捕し死に追いやったとのちに供述している


復讐のためではなく
ドイツ人としての
正義のために
クラウス・バルビーの
ハンティングを開始する

しかし
標的であるこの男に
歴史はなぜか味方する
この男、
正真正銘の悪である

この男の好みの殺し方は
階段の一番上に立たせて
頭を撃ち抜く。
くるくると回りながら
落ちていく姿を観ながら
悦にいるという
ケビン・ベーコンが演じればぴったりな
見事な悪である

こいつを
まず必要としたのが
他国を悪と決めつけるのが大好きな
アメリカである

この男を
当時ヨーロッパで始まりつつあった冷戦下における
対ソ及びドイツ共産党員に対する情報網の設置に役立つ人物と判断し、
1947年からアメリカ陸軍情報部隊(CIC)の工作員として利用したのだ

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その
CICが用意した
ドイツ系ボリビア人
「クラウス・アルトマン(Klaus Altmann)」という
身分をこの男は
終生、利用した

クラウス・アルトマンと名乗って
活動を続けるビジネスマンが
クラウス・バルビーであることを
証明するために
フランスのドイツ人主婦ハンターは
奮闘するが
相手は悪をも栄養とする
大国である

ナチの殺戮マシーンは
やがて
アメリカの庇護のもと
1964年から政権を握ったレネ・バリエントス・オルトゥーニョ将軍をはじめとする、
ボリビアの軍事政権の歴代指導者の治安対策アドバイザーを務めることとなる。の


独裁政権における
レジスタンス対策
効果的な拷問の方法
悪の知識は
いつの時代にも役に立つ
金になる

さらに
凄いのが
この男が
ボリビアで営んでいたのが
武器の取り引き
ほんとに戦争は
そして
悪は
金になる

しかし
時代の庇護のもと
生き続けた
悪の権化も
時代によって排除される

ボリビア独裁政権、崩壊とともに
フランスに引き渡され
終身禁固刑を宣告される。

しかし
神は
この悪の象徴のような
この男に
84年の生涯を与えた

孤児院に収容されていた44人の子供の虐殺した男を・・・

もし
この世に神がいるなら
そいつは
くそ野郎です



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