入院4日目。
相変わらず体調の変化もなく
あまり眠れない以外は元気な自分が
少し恨めしくなるくらいです。
午後から中期妊娠中絶の
前処置がはじまります。
なにを思えばいいのかぼんやり過していると
昼前に夫が来てくれました。
個室でしたので体調等の聞き取り後に
通していただきました。
いつもと変わらないおだやかな様子に
ほっとします。
この日の処置は頸管(いわゆる産道)を
人工的に広げるものでした。
まだまだ産まれる数週ではないので
陣痛促進剤だけでは赤ちゃんは出られないようです。
検索した結果では違和感程度たっだひとと
とても痛かったひとにわかれており
念のため痛み止めを出してもらいました。
妊娠中には禁忌とされているロキソニン。
もう飲んでしまってもいいんだなあ。
もともと痛みには強い方だと自負していたので
今回は痛みも苦しさも
全面的に受け止めることを考えましたが…
きっと気持ちへのダメージは計り知れないはず…
せめて身体の痛みだけは軽減したいと思いました。
服用後30分ほど
夫と他愛のない話をしてすごし
処置室へと呼ばれました。
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部屋の中にはお二人の先生と看護師さん。
支度をして診察台に上がりました。
落ち着いているつもりでしたが
ぽたぽたと涙が溢れてきます。
ハンカチを忘れてしまったことを後悔しました。
救急外来に受診した以来のエコー検査。
モニターのある場所にはカーテンがかかり
画面を見ることはできません。
妊娠がわかってからは
毎回ワクワクしながら見つめていたエコー画像。
もう赤ちゃんを見ることはないんだなあ…
そういえば、結構診察長いなあ…
少し足が寒いなあ…
まだ…かな…?
靴下、履いてくればよかったな…
と、思っていた矢先。
先生から意外なお声がけが。
「赤ちゃん、見ます?」
あれ?最後に会わせてくれるのかな?
でも未練が残りそうな気も…
想定外だったので迷いましたが
せっかくなのでお願いしました。
モノクロの画面には時折もにょもにょと動く
赤ちゃんと…黒いスペース?
ん?これって羊水?
それとも出血のあと?
筋腫があるとも聞いてたからそれかな…
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診察が終わると「少々お待ちください。」と残し
先生お二人はいったん処置室の外へ。
えーと…
赤ちゃん元気そうだったような…
でも胎盤ができ始めてるから
羊水がなくても成長はしちゃうんだっけ…
どのくらい待ったでしょうか。
戻られた先生方のお話によりますと
・完全破水と聞いていたが羊水は減っている様子がないくらに残っている
・赤ちゃんも元気
・検査で反応があるので現在も羊水は流出している
・これらを踏まえていますぐ妊娠中絶をする必然性があるとはいえない
・引き続き入院のまま様子をみていく
(あまりに突然のことで動揺してしまったため、先生のお話の内容はぼんやりとした記憶になります…)
赤ちゃんは元気で、羊水も残ってました…
処置は中止となり、そのまま病室へと戻りました。
待機していた夫に話すと、とても驚いたようで
そんなこともあるだ…という様子でした。
感極まって涙…できたらよかったのですが
嬉しさと安堵に、今後の不安がブレーキをかけます。
それでも…
ほんとうによかった。
かすかな希望がつながりました。
いつも見守っていただき
ありがとうございます。
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