傷 | 笹生実久オフィシャルブログ 「そこに山があったら登れ」

何年前の話か忘れたけれど、

お風呂場でオイルトリートメントをしようと、ガラス瓶にオイルを入れてお風呂に入ったら、

手が滑ってガラス瓶を落としてしまい、

もれなくガラスで手を切ってしまって血がでた。


傷は深くなかったので、

こんなことがあって傷になっちゃった、

と話したら、


怪我の傷とゆうのは、その痛みとか程度よりも、

傷ができた時にびっくりした時のショックがあるんだから、心の方が心配だ、と言われたことがあった。


たしかに、血が出てびっくりしたし、

お風呂だから更にどうしていいのかわからない不安とか、体があったまってどんどん血が出てしまって慌てたり、

なんでガラス瓶に入れちゃったんだーとゆう自分への後悔とか、

傷は痛くなかったけど、いろんな感情に心がドキドキした。



先日、自由が丘で約束の時間まで時間を潰していたら、後ろから来た車にぶつけられてしまった、とゆうことがあった。


ポンっと当たった程度で、ぜんぜん痛くはなかったけど、驚いてドキドキした。

近くを歩いていたおばちゃんが駆け寄ってくれて、「大丈夫?こんな細いのにかわいそうに」とぶつかった腕をなでてくれて、


私にぶつかった車の人も、

車をとめて「病院行きますか?」と聞いてきたけど、ぶつかったところは何も痛くないし、病院に行ったところでなんと説明していいかもわからない。


大丈夫です、と皆んなに告げたあと、

歩きながら涙が出てきた。

痛くないけどびっくりした。


ただ歩く道に、予期せぬ事故や嵐のような出来事が起こったことに、心が驚いてそのショックに。

私がどんなにに真心込めて生きても、予期せぬ出来事は時々起こるんです。


あの人のところにも、あの子のところにも。


その傷自体の重さは関係なく、

心を痛めた、ショックで驚いた心に、

そこを抱きしめてあげないと、

いつまでたっても癒えない。


見えないものに、

大したことないと言う人たちの言葉や気持ちにも、そのショックを受けた心は壊れつづけるよ。


大丈夫だと思ったあとにも、

遅れた頃にやってくる傷もある。


誰にでもあるけれど、

誰にでもあるからこそ、

遠回しにでもあなたが傷つかないように。