暑中お見舞い申し上げます。
ご無沙汰しております。
酷暑が続く毎日ですが、皆さまお元気でしょうか?
豪雨で、土砂崩れが起き山形に、甚大な被害が及びました。
被害に遭われた方がたの復旧が急がれます。
白内障の手術も、一ヶ月が過ぎて、眼の調子も慣れて来ました。ようやく、外出のめども立ちました。
思い切って、行きたいと思っていた
東京国立近代美術館で開催している
TRIO パリ・東京・大阪モダンアートコレクションに
7月の末に行ってまいりました。公式サイト 会期8月25日迄
とてもユニークな試みで、楽しめました。
ダリ・ピカソ・岡本太郎・藤田嗣治・佐伯祐三・シャガール
草間彌生・ローランサン・マティス・モディリアーニ他
存じている画家さんの作品に出会えます。
常設展も、充実していて、時間が足りなかったです。
見て、比べて、話したくなる
パリ、東京、大阪-それぞれ独自の文化を育んできた3都市の美術館のコレクションが集結。
セーヌ川のほとりに建つパリ市立近代美術館、MAM
皇居にほど近い東京国立近代美術館、MOMAT
大阪市中心部に位置する大阪中之島美術館 NAKKAは
いずれも、
大都市の美術館として、豊かなモダンアートのコレクションを築いてきました。
本展覧会は、そんな3館のコレクションから共通点のある作品でトリオを組み、構成するという、
これまでにないユニークな展示を試みます。
時代や流派、洋の東西を越えて、主題やモチーフ、色や形、素材、作品が生まれた背景など、自由な発想で組まれたトリオの共通点はさまざま。
総勢110名の作家による、絵画、彫刻、版画、素描、写真、デザイン、映像など150点あまりの作品で34のトリオを組み、それをテーマやコンセプトに応じて7つの章に分けて紹介することで、20世紀初頭から現代までのモダンアートの新たな見方を提案し、
その魅力を浮かびあがらせます。(サイトより抜粋)
本展の目玉の一つだと思われる
モデルたちのパワー(トリオタイトル)
#お決まりのポーズ #私たちくつろいでます
#(ハッシュタグ)は、3つの作品を見て、比べて、誰かと話したくなるヒントになっています。
やはり、多くの来場者が立ち止まり、見入っておりました。
魅入るの方が合っていたと思う💛
アンリ・マティス(椅子にもたれるオダリスク)MAM
萬鉄五郎《裸体美人》は7月23日(火)~8月8日(木)の期間、作品保護のため展示を一時休止し、8月9日(金)より展示を再開いたします。なお、休止期間中は萬鉄五郎《裸婦(ほお杖の人)》を展示いたします。
萬鉄五郎《裸婦(ほお杖の人)》になってました。MOMAT
アメデオ・モディリアーニ《髪をほどいた横たわる裸婦》NAKKA
モディリアーニのモデルの挑発的な眼差しは、
魅惑的で、惑わされてしまいそうです。
マティスのモデルの優雅な佇まいは、そそられます。
三者三様に、力強いパワーは観る側すらはね返し
誇らしい女性美を感じさせてくれます。
ラウル・ディフィ「電気の精」MAM
圧巻の10枚に連なる作品でした。素晴らしかった。
ジッと見入っている男性
1937年のパリ万国博覧会。
その博覧会では、電気やエネルギーなど近代文明の進化を讃えるための会場「電気館」が設けられ、
大盛況を博しました。
その開催の1年前、電気館の顔ともなる大壁画の注文を請け負った人物。それこそがラウル・デュフィだったのです。
夢幻的な色彩で観る者を魅了する圧巻の装飾画
「電気の精」 実物の十分の一サイズの展示
20世紀のフランスを代表する色彩の画家、
ラウル・デュフィ作「電気の精」。
1937年デュフィが60歳の時、パリ万国博覧会のパビリオン「光の館」のホールを飾るために描かれました。
縦10メートル、横60メートルの巨大な壁画。古代から現代までの電気の歴史がつづられています。
画面下にはアリストテレスからエジソンまで、科学の進歩に貢献した110人の科学者たちが集い、画面上にはそれぞれの時代と文明の変遷が描かれています。
こちらを見たいものです‼
パリ近代美術館展示風景
パリ万国博物館のスペイン館には
ピカソのゲルニカも置かれたという
されど、来場者は電気の精に人気が集まったという話。
都市のグラフィティ(トリオタイトル)
フランソワ・ディフレーヌ《4点一組》右 MAM
佐伯祐三《ガス灯と広告》MOMAT
二度目の渡仏した彼は、乱雑にポスターが貼り重ねられたパリの街角を素早い筆さばきで、描いたという(図録より)
ジャン=ミシェル・バスキア《無題》NAKKA
ニューヨークのアトリエとストリート
画面に浮遊する文字が存在感があります。
ニューヨークと日本にインスパイアされたこの作品の中に
漢字もありました。分かりますか?
美の女神たち(トリオタイトル)
巨大な美の女神たちに酔いしれる
乳白色を、試行錯誤しながら生み出し
エコール・ド・パリの寵児に。きっかけの作品。
展覧会で幾度眺めたことでしょう。改めて素晴らしい。
ちょこんといる、猫と犬が可愛らしくて、大好き。
藤田嗣治の《五人の裸婦》
マリー・ローランサン《プリンセス達》
優雅なローランサンのプリンスたちは華やかです💛
ジャン・メッツァンジェ《青い鳥》
どこに女神が居るか分かりますか?三人の女神
広告とモダンガール(トリオタイトル)
パブロ・ガルガーリョ《モンパルナスのキキ》MAM
気が付いたのですが。。
広告の女性とキキの口元が似ています
モンパルナスのキキといえば
マン・レイが撮った、キキの写真は秀逸です‼ 大好き‼
杉浦非水《銀座三越 四月十日開店》MOMAT
非水は、三越の開店ポスターに
彼の広告ポスターは、大好きです。
早川良雄《第11回秋の秀彩会》NAKKA
こどもの小像(トリオタイトル)
原勝四郎《少女像》NAKKA
岸田劉生《麗子五歳之像》MOMAT
藤田嗣治(レオナールフジタ)《少女》MAM
フジタには子どもがなく、フランスや日本の人形に着想を得て描かれました。他のふたりは愛する娘を
画法は全く違いますが、身近な家族がモデルだったのです。
現実と非現実のあわい(トリオタイトル)
はて、あわいとは?
モノとモノ、概念と概念の間にあるものを意味する
日本の古語。日本で多く使われているようです。
このトリオは、いずれも過去の絵画を参照にし
画家が自らの分身のような存在を描きこむことで
現実と非現実のあわいを出現させている点で共通しています
有本利夫『室内楽』MOMAT 右
古典的な女性が中央に鎮座している。懐かしさも感じる。
ヴィクトル・フローネル(ベレル通り2番地2の出会い)
フローネルはかつてアンリ・ルソーが住んだ
ベレル通り2番地2に引っ越したことから
ルソーの(蛇使いの女)に自らが生み出した巨大な
「コングロメロス」を描きました。MAM
ルネ・マグリット(レディ・メイドの花束)
山高帽の男の背に、ボッティチェリの『春』花の女神
フローラを重ねました。NAKKA
夢と幻影(トリオタイトル)
マルク・シャガール『夢』MAM
ウサギとロバが合わさったような動物が
女性を背中に乗せて、足元に月、頭上に地面がある
天地逆さまの空間にいる、シャガールの夢
三岸好太郎『雲の上を飛ぶ蝶』MOMAT
実際には飛ぶことの出来ない雲の上で、群がる蝶たち
華やかな蝶たち~どこまでも飛んでいける
サルバドール・ダリ 『幽霊と幻影』NAKKA
不気味な空間に。巨大な雲。
夢や無意識、幻影は理性が及ばない世界を
鮮やかに具現化しています。
後ろ姿の女性が、小さくてより気になりました。
デフォルメされた体(トリオタイトル)
柳原義達『犬の歌』MOMAT ブロンズ像
ジェルメーヌ・リシエ『ランド地方の羊飼い』NAKKA
イヴ・クライン『青いヴィーナス』MAM
膨大な撮った写真の中から、
トリオを中心に図録も参考にしながら選んでみました。
常設展示室の作品も、素晴らしかったです。
藤田嗣治の写真もありました。シャガールも
本展のお土産は、会期中の絵はがき&非水の絵はがき
図録とエコバックを購入いたしました。
Tシャツも素敵なものがありました。
見所が多くて、何回も訪れたくトリオ展でした。
8月25日迄の会期です。夏休みにいかがですか?
9月からは大阪に巡回いたします。
大阪の方は、乞うご期待です。