きっと、厩戸皇子は、そんなお方だったのだらう | 空堀ホイホイ

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聖徳太子 全5巻完結セット(文庫版)/池田 理代子



読みましたけど。

なんやろな。

定説をなぞっただけなら、わかりやすいんでしょうけど、やっぱり山岸凉子「日出ずる処の天子」は傑出した少女漫画だったんですね。

でも、今でも多くの国民が抱く太子像は聖人君主。

最近では不在説も盛んに流布されていますが、ほとんどの皆さんは関心が薄い。

その時の国の政治によって、ある意味、利用されてきた聖徳太子像。

実のところ、僕自身も、聖徳太子を調べても、それほど、面白く無いかなと思っていましたが。

しかし、太子信仰とはインディーズ精神。

厩戸皇子が、実際、いたのか、いなかったのかとか、本当に聖人だったのかとか、知る由もありませぬ。

ただ、今でも、庶民の中に、太子信仰は息づいています。

仏教がこの国の風土に根付いたのには、様々な要因があると思いますが、この国特有の、おおらかな宗教観。

厩戸皇子は仏教信奉者ですが、出家せず、しかも多妻者。

後の親鸞聖人に強い影響を与えたと伝えられています。

ちなみに、うちの父方は浄土真宗大谷派。

庶民にとって、仏法は親しみやすく、今でもあちこちのお寺で、手を合わせると、有り難いような気分にさせていただけます。

なんだかんだで、仏教に、中央アジアからの宗教観がおおらかに集約されてるのかと、先日の飛鳥路で感じています。









もっと、関心を持った方がいいぜ。

上町台地を日出る処として、今も、生駒山から朝日が昇るこの地を。


宗教が生まれる背景に、ネガティブな状況があったとしても、人が、それにすがった姿は、切なく、美しい。



きっと、厩戸皇子は、そんなお方だったのだらう