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この小説面白かった。
某ブログで紹介されてたんですがサンカのお話なんです。
サンカとは簡単に言えば無国籍の流浪の民ということなんですが、それだけではなんじゃらほいです。
ウィキより転載
サンカの発生にまつわる諸説 [編集]
古代難民説
サンカ(山人)は、原日本人(あるいは縄文人)であり、ヤマト王権により山間部に追いやられた異民族であるとする説。柳田國男の山人論に基くが、柳田はサンカと山人を区別して記述している。また山人の起源に関する考察は、南方熊楠に私信において否定され、柳田もそれに積極的には反論していない。根拠に乏しい仮説であり、現在ではこれを主張する研究者を探すことは難しいが、俗説として広く信じられている。
中世難民説
動乱の続いた室町時代(南北朝、戦国時代)の遊芸民、職能集団を源とする仮説。起源を比較的古くまで求めることが可能な言葉である「三家」、「三界」、「坂の者」などを根拠とする。喜田貞吉の研究が代表的である。語源を探る上で説得力を持つが、江戸時代末期の中国地方の文書にあらわれた「サンカ」との因果を検証することが困難である。
近世難民説
江戸時代末期の飢饉から明治維新の混乱までの間に山間部に避難した人びとが多数を占めるであろうという考察。サンカに関する記述が、近世末になって、天保の大飢饉が最も苛酷であった中国地方で登場することから、沖浦和光が主張している。
転載終了
どうでしょう、難しいですね。五木寛之はこの小説の中でサンカをジプシーと比較していましたがこれが一番ピンときました。
アメリカだとヒッピー。
現代日本だとフリーターやニート。
五木寛之はサンカの物語を通して彼らを肯定的に捉え、権力や国家が歴史の中でどう作用し、マイノリティーの彼らがどう翻弄されながらも、如何に時代の中で生き抜いたのかを熱く描いているように感じました。
そうやな、例えばこの国の歴史は、単一民族ではなく、度々、大陸から侵略を受け、先住民は迫害されてきました。
これはアメリカの先住民インディアンが白人に侵略された歴史と被りますし、オーストラリアのアボリジニーもそうです。
日本にいまだに残る被差別部落は古代からの侵略の歴史と密接に関係しています。
たとえば桓武天皇の東北蝦夷の征伐。
理不尽な侵略の歴史が度々あったのです。
そんな権力に屈せず、生き延びた子孫たちは、実は、現代にも生き残り、そんな素性を隠しながらどこかの大会社の社長であったり大物政治家であったり、某宗教団体の教祖だったり、はたまたあなたの学校や会社の友達や同僚、先輩後輩かもしれなかったり、もしくは、、、じつは、
あなた自身がそんなサンカの血を引く末裔だったりするかもしれませんよ!
この小説では、最終的に、主人公の出会った周りの人、全員が実はサンカで、主人公は。。。。
あ、ネタばれになるので興味のある方は是非お読みください。
お話の舞台は、冒頭、大阪堺市にある仁徳天皇稜から始まり、奈良の二上山へと。。
恐らく、なにかしら小説のモチーフになった史実や事件がこの地域にあるのでしょう。
あるでしょうよ。
以前、竹内街道を歩いたことをこのブログで紹介しましたが、おもっきりこの小説の舞台になってまして、読みながらまた竹内街道から葛城の郷を歩き、思いっきり妄想に浸りたくなりました。
この小説読み終わってから数日は、異様に自意識が高まります。
みんなサンカ。