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所謂ハチロクという三連のビートの事なのだが、この手のビートアレンジはバンドで演奏すると異様にリズム隊が張り切ります。
僕は貧乏ゆすりビートと呼んでいる。
元々ロックンロールはブルースがルーツの音楽ですね。
だから、初期のロックンロールはビートがシャッフルで、跳ねてたんです。
ウンチクはさておき。
今日は無性にミスチルが聞きたくなりました。
以前、路上でミスチルの弾き語りをして、小銭を稼いでいた頃があったんですが、これまた、97、8年頃、まだゆずが登場する直前位と思いますが、ミスチルの弾き語りをしたら、結構、儲かりました。
中には酔っ払った勢いで万札を僕の胸ポケットに入れてくれたOLさんなんかがいました。
ミスチルの弾き語りはコードが多くて、やりがいがあるんですね。
歌よりもギターに意識が向かってしまうんです。
esなんかおもろかったな。
メタルで速弾きやるより、高度な技術、センス、が養われます。
そのルーツにあるのはやっぱりビートルズですね。
シンプルな3コードが基本ですが、歌メロを引き立たせるコード進行が大切なんですね。
図形を描くイメージというか。
更に分数コードも織り交ぜることによって、カラフルな仕上がりにしていく。
例えば、Cのコードに対してEのルート音を混ぜるとか、Dに対してF#を混ぜるとか。
最近の若い子は本能的にやってるから驚きます。
僕が10代の頃は、アコギといえば長渕剛や尾崎豊でしたが、今の子ははじめからミスチル、スピッツありきですからね。
彼らが後追いでユーミン聞いて、更に発展させるようなとこがあるようです。
さて、ミスチルのアップした曲です。
ミスチルといえば桜井さんですよね。
しかし、実はミスチル程バンドサウンドにこだわって、成功したバンドはいません。
昔、デビュー前にミスチルがファンダンゴにやってきたのを、先輩が見に行ってたんです。
先輩曰く、当時からミスチルは、誰がどう見たって絶対売れるって言ってました。
打ち上げで、ドラムの方に仲良くしてもらったとよく話してました。
それから、ミスチルの先輩、ピロウズとの関係。
ミスチルがドーンと売れすぎて、お互い複雑な時期があったようですが、今でも仲良しですね。
歌モノギターロックがヒットチャートを賑わすようになるには、ピロウズの存在と、ミスチルの大ブレイクが要因だったと思います。
僕は、一度、小林武史を外したミスチルがどんなことやるのかにずっと興味があります。
きっと、コステロみたいな事やってくれそうやねんけどな。
でも、やっぱり桜井さんが歌うと、やっぱりミスチルなんやろね。
思い出すのは、94年に、万博で毎年催されるFM802のイベントにバイトで行ったことがあるんです。
その当時、まだミスチルは前座扱い。
確か、クロスロードかイノセントワールドで大ブレイクする直前ですよ。
リハでミスチル出てきて、どんなバンドやねんと思ってたら、桜井さんが声を出した瞬間に鳥肌がたったん覚えています。
当時、こんなポップなバンドがいるんや、と凄い驚きましたね。
それからあれよあれよという間にスターダムにのし上がって行きました。
そんな桜井さんが苦悩し続ける歌を書き続けるのに興味がありました。
「深海」は色んな聞き方の出来るアルバムですが、凄い音の質感が好きでした。
またもや能書きが長くなりましたが、NOT FOUNDって曲名やのに、
微笑を~、と歌ってしまう桜井さんの人間臭さ。
どんなに絶望しても、また何かしらを求めてしまう人の愚かさ。
だけど、またやっぱり、何かを失っていくのがわかっているのに。
だけど、それでいいのだ。
ジミヘンは、「ブルースは金が儲かれば儲かるほど歌えるんだ」と何かの雑誌で読みましたが。
ブルースは貧乏揺すりである。
6/8の中の焦燥感で踊って、泣いて、笑え。
僕たちはそれしか出来ない。
だけど、それだけでいい。
今日も、何も見つからなかったのだから。