当然現役の自民党の政治家を前に、さすがの健君も自民党批判派はやりにくかったろう。
しかし、健君の望まれるように、これが政治への関心のきっかけになれば本当に良いのだ。
次回は健君も最後に述べられているように、他の政党の政治家とも是非対談して欲しい。
一昨年、クロマニヨンズのライブに行った。その公演の前説で
「今こそ政治ではなく、ロックが必要なんです」
的な事をスタッフのような方が仰っていた。
俺は即座にその発言に違和感を覚えた。その場にいたお客さんも一瞬「?」な雰囲気になった。
ブルーハーツの頃から政治的なメッセージは多く発信していたから、少し冷静になって身構えるのはやめた。
著名な人物が政治や思想を発信する事は本当に難しい。
健君の記事を見つけた時は、灘波君が民主党の喜納昌吉氏の選挙運動に協力していたことを思い出し、いささか複雑な気持ちになった。勿論深読みにすぎないのだろうが。
アーティストの表現は、受け手側の本能的な自由に委ねられるが、具体的な政治や思想の発言は受けて側に明確な思考を迫る。これは日本のロックが今後、益々求められてくるかもしれない。
アメリカでパンクバンドが政治的な思想の下にコンピアルバムをよくリリースしている。
『ロックアゲインストブッシュ』は記憶に新しい。
健君は日本でこのような形態の作品をリリースしたい構想があるのかもしれない。
そして日本でこれができるのは、現時点で健君しかいないと感じる。
その際にリスナーと、どんな対峙が起るのか。
非常に関心がある。
その作品が一体どんな目的で、誰が企画し、売り上げ金が何処に流れるのか。
日本ではまだまだ政治とロックを同列で語れる免疫が弱い。自分も然り。
今回の健君の記事は社会の動きに関心の無い連中への挑発かもしれない。
Rock Against Bush Vol.1/Various Artists

¥765
Amazon.co.jp