牙を抜かれた狼は不安

ボクシングで頂点を目指した日々。

普通の人と自分の強さを同じ土俵で比べることなんてなかったし、なので自分の状態は、普通だった。

…。

…確か、左手中指骨の剥離骨折で、全身麻酔手術からの最低一ヶ月は運動禁止になった時だったと思う。（指の剥離骨折は、細かくて難しいため全身麻酔手術でそれ専門にやってる先生にお願いした）

中指が折れた状態で、やることないしとタイに行ってた時。

…。

…めっちゃくちゃ、不安だった。

…。

…普段いつも、見えないけど使える日本刀持って歩いてると想像してくれ。

普段いつも、日本刀を身につけて歩いているのに。

突如それがなくなって丸腰になったら。

…不安なの、想像できます？笑

…左手中指は、完全にギプスで固定。

動かせないし、何かに触れるだけで飛び上がるほど痛い。

…喧嘩なんて、絶対できない。

言わば、突然の丸腰。

…。

…めちゃくちゃ、不安だった。笑

…もし何があっても、周りはおろか自分の身さえ守ることができない。

…。

…女バックパッカーなんかもいるけど。

よくもまぁ、この状態かそれ以下で、一人で海外フラフラ出来るなぁと。

逆に、肝っ玉座ってるなぁ、と感じた。

…まぁ、周りに他の人さえいれば何とかなるだろうとの予測だろうけれども。

…俺には無理だなと感じた。

まずは、自分の手で自分を守れるというのが当たり前としてあったので。

突然の丸腰は、すごく心許ないものだと実感しましたとさ。笑

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〈写真は一昨日グアダラハラから試合他ラスベガス入りした、井上尚弥とやるかもしれないラファエルエスピノサ御一行（多分繊大さん撮影）〉

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