ウケないけど、もう一つだけ予備校時代の思い出語りに付き合って下さい。笑

…先日の、代ゼミ政治経済の吉田先生。

吉田先生の厳しさというか嫌味っぽさの真骨頂が、記述式問題だった。

…ちなみに授業そのものは人気あったが、厳しすぎて嫌味っぽくて、人間的にはあんまり慕われていなかったように思う。笑

…ある日、「ではこの記述式問題の答えを、明日の授業前に黒板(ホワイトボード)に書いておいて下さい。問い一をそこの君、問いニをそこの君、問い三をそこの君で、よろしくお願いします」

…!

…ズバリ当てられてしまった。

…まぁ、皆一斉に目を逸らしてる中、「バッチコーイ!」とばかりに闘争心盛んに先生を見つめていたのもワタクシですが。

…キタアアアアアアアア!!

ついに来た!!

吉田先生恐怖の記述式問題!!

…今も覚えてる。

「バブル経済の背景と理由を、100字以内で説明せよ」とか何とかいう内容だ。

…書いてて思い出した。

吉田先生の講義は1週間とか十日間とかの、期間講義だった。

…ちなみに、予備校行くと年間100万円以上お金がかかると聞いて、「そこまで親に出させられん!」と、一浪目は参考書一本で独学で勉強したが、上手くいかなかった。

二浪目で「こりゃ本当に後がねえ!」と駿台予備校の本科生になり、代ゼミの評判の高い先生の講義だけ単科とか、期間講習を受けていた。

…独学には限界がある。

普通の人は、「教えるプロ」に教わった方がやはり全然効率がいい。

…これはボクシングも同じ。

同じものでも「誰に教わるか」、で結果は全然違ってくる。

…もとい。

…とにかく明日のこの時間までに、バブル経済発生の記述式解答を、完璧に仕上げなくてはならない!!

…やったろーじゃんか!!

そこから24時間…正確に言うと講義終わって明日の講義まで22.5時間、国語も英語の勉強もとりあえず置いといて、この記述式に、全集中!!

予備校帰りに図書館寄って、「現代用語の基礎知識1995〜1996」とか借りてきて、ついでにその場で調べられるもの調べて、政治経済のありったけの参考書引っ張り出してきて、バブル経済の背景をまとめる。

メシなんかチャチャっと済まして。(あんま食べると眠くなる)

様々な参考書や教科書から、大雑把な流れをまずは概括的に把握する。

そこから内容漏れの一切ないように、細部まで検討しつつ、完璧な記事をまとめる。

ここまでで、夜中の1時か2時くらいになっていた。

完璧だと思われた解答は、400字を超えていた。

問題文は、100字。

あとはこの完璧な内容を100字にまとめればいい。

内容を落とさず、同義は削り、どうしても解答要素になり得ない要素は削り、最後は読点(、)もギリギリまで削り、最後は一文の名詞化までして、何とか100字にまで削り取った。


「私の名前は、佐々木基樹というものでございます」

 ⇩

「私の名前は、佐々木基樹でございます」

 ⇩

「私の名前は、佐々木基樹です」

 ⇩

「私は佐々木基樹です」

 ⇩

「私佐々木基樹」

22字⇒6文字

こんなことを複雑かつ長い文章でやっていたら、夜が明けた。

後悔はない。

朦朧とした頭で、講義前にホワイトボードになるべく丁寧な字で100字ギリギリに詰めた解答を書いておいた。

…。

講義開始。

何番目かで、俺の解答の添削になった。

…。

…吉田先生は、数秒間見つめた後。

…と、その時!!

…予測すらしない、驚愕の事態が勃発した…!!

…続くにしてもいいけど大してウケないから、続き書いちゃおう。

…。

…吉田先生が数秒間じっとホワイトボードを見て。

…繰り返すが、あらゆる資料から引っ張ってきた内容を、一晩かかって凝縮させた、魂の100字を。

おもむろに、その大部分を赤ペンで囲って。

「…はい、最初からここまで、ぜーんぶいりませんね!バッテン!!」と、赤ペンで90文字くらい括り、でっかくバツをつけた。笑笑

「この解答でマルつけられるのは、最後のここの1行だけです!笑笑
あとのほとんどは、無駄な記述ですねー!!笑笑」

ムキイイイイイーーーーーーーーーーーー!!!

駄菓子菓子、ここは流石にワタクシも引けない。

その授業中はもちろん黙ってたが、終わると即座に講師室へ。

…内容は正確には覚えていないが…。

…「背景と原因を述べよ」とある以上、日本語の文法上「○○だから」等と答えなくてはならない、とかそんな感じで、理由説明を求められているのに吉田先生は内容説明だと勘違いしていた、とかそんな感じだった。

「…まぁ、確かに、君の言う通り、問題文の言葉尻だけを捉えたら、そうもなり得ますね」

「いやいや、理由説明を問われている以上、そこまで起きた出来事のみが解答になりますよね?」

「確かにそれも一理ありますが…うん…まぁ…」

…。

…やはり予備校講師である以上、「私が間違ってました」とは最後まで認めなかったが、まぁよしとしよう。

そんなことを徹底的にやっていたら、実力はトップ1%くらいにいるようになった。

…。

やるのか、やらないのか。

それだけの話だ。


ニンニクは、マシマシだ。


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