時を遡ること、２０年近く前。
奇跡と言える日本タイトル戴冠を果たし、カラーページでボクシング雑誌に載り、人生最高の気分を味わっていたら。
そのわずか数カ月後、余裕のはずの江口慎吾との初防衛戦でＫO負けをした。
…普通からの最悪、ではなく。
…本当の最高、からの、本当の最悪。
…いや、消えてなくなりたかった。
自分がこの世に存在する意味が分からなかった。
…ハシ一本持つことすら、ものすごーくエネルギーがいった。
何をする気にもなれないほど、深く深く沈んだ。
…かと思うと、なんだかそんな自分が滑稽で、ウヒヒウヒヒとめちゃくちゃハイテンションでやたら気分が高揚してきたり。
…それが切れると、またどよよーーんと何もする気が起きなくなり。
…今考えても、躁鬱病の一歩手前だった。
…やがて気分の上下も振り幅が小さくなっていき、収まっていったけど。
あのままひどくなってったら、多分躁鬱病だったと思う。
それほどの、辛苦を味合わされた。
…。
また先日、小澤幸治、いや小澤代表の経営する、ボクシングガーデンヨコハマ へ。
こちらは女性専門ではなく、ノーマルなフィットネスジム。
…いきなり「本気で強くなりたい方お断り！！」の看板！！笑笑
「本気でヤル気のあるヤツは来るな！」みたいな？？
…しかし、ボクササイズ人口からすれば、圧倒的にプロ目指す人のほうが少ないだろう。
…なるほど。
…と、ジムに入ると。
まさかの見覚えのある顔！！
…江口慎吾！！
…おいーーー！！
…かつてあの、「最高から最悪」を味合わされた相手だ！！
…けどまぁ、やはりなんだかんだ２０年近く前の話だね。
今はなんだか打ち解けて話せた。笑
…俺と試合した人が、よく俺と友達になれるなぁ、懐広いなぁとなんとなく感じていたけど。
…時が経てば、こんなもんなんだね。笑
人生の深みを、また一つ味わえた。
…。
話を戻し。
下はコンクリの床。
先日行った女性専門の方は柔らかいマットが敷いてあって、裸足。
バッグも据置式ではなく、ノーマルな吊り下げたもの。
やはり据置式だと男の力で打つとすぐだめになるそうだ。
姫野のとこでも採用してた、ビデオレッスン。
「最初にジム入ったとき、何をどう動けばいいのか分からない人も多いので、そういう方も分かりやすいように」とのこと。
なるほどーー！
…俺がパーソナルコーチやる時は、準備運動終わったら「はい、じゃーシャドーやって」とシャドーやってもらってたからね。
…シャドー1R見れば、大体のレベルは分かるので。
強くなるための細かい技術はやはり対面でないと分からない部分も必ずあるので、それもやるけど。
「プロでやる気があってもなくとも、本気で強くなりたい人向け」に指導してたってのもあるけど。
「まず何をどうしてらいいかわからない、そういう方向け」。
…なるほど…！
…。
…一度、女性のパーソナルが入って、おそらくスパーもマスさえも未経験で、「何がしたかったんだろう？？」「『佐々木基樹のパーソナルとはどんなもんぞや』かな？」とぼんやり思った経験があるけど。
こういうフィットネスジムで練習した方だったんだね。
そういう方に、「いかに実戦的に相手を倒すか」など教えても、教えられる方も困るよね。
それ求めてないわけで。
…数年の時を経て、今分かりました。
あの時の方、ニーズに合ってないことを教えてました。すみません。
…。
…あとちなみに、小澤代表をボクサーとしては何となく下に見てたけど。
あのコウジ有沢さんと日本タイトルやって、1-2の判定までいってる。
ジャッジ次第では日本チャンピオンだったという経歴。
…見えねぇ…。
このギャップは絶対いいよね。
ボクシングガーデンヨコハマ
http://www.boxing-garden.com/
。
…もう少ししたらバイトするかも？？
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