平成、からの言語論。


新元号が「令和」になりましたね。


だから何だ、ああだこうだ、とありますが。

……国書から初めて取った、というのは大いに賛成。

数百年前ならいざ知らず、今だに中国からもらう意味はない。

……「オトコ」という字に「漢」の字を当てるのも、「漢」とは元々「漢民族」という意味を知ってから俺は使うのをやめた。(宮下あきらが誤使用したのが広まったという説あり)


ともあれ、おそらく他のだれも言っていない、「令和からの、言語の本質」を言ってみましょう。


……今日もさすがのワタクシ、奥が深いなんてことは決してどうでもいいことなので気にしなくてもいいからな。いいか絶対気にするなよ!?


こっからは佐々木言語学ウンチクの始まりです。


……。

31年前、昭和が終わり、新元号が発表された。

新元号は「昭和」に代わり「平成」と。

「え?え?」ってのが一般的な反応。

〈今回の発表より〉


「昭和」の時代に「平成」が発表された時。

「……なんだか新元号のわりに『平安時代』みたいな古臭い響きの元号になっちゃったねぇ」なんて声も聞かれた。

「昭和」の方が新しいイメージじゃないかとか。


……いいっすか?

これが言語の本質なのさ。


……平成。

……「古臭い元号になってない?」なんて感想は、瞬く間に消えた。

「平成生まれ」とか「平成の」という言葉は、「新しい」をイメージさせる言葉となった。

……同時に、「昭和の」はレトロなものになって。……今後もっとレトロなものへと変わっていく。

……さらには例えば昭和初期、大正から昭和に変わったばかりの時は、「昭和」といえばナウでヤングなものだった。

……あの頃はワシもまだまだ若かったのぅ……。

……余計なボケを挿入して余計意味伝わりにくくなっているのなんてほっといて、しかしそのナウでヤングで「新しい」という意味だった昭和も、「古い」という意味になった。


……言葉は、生き物なのだ。


その使われ方次第で、ドンドンその意味を変えていく。

特に具体性のないもの。抽象的なもの、観念的なもの。


例えば、「手」といえば手以外に何もないし、「椅子」といえば椅子以外に何もない。具体性があるからだ。

しかし、「正義」となったら何が正義で何が正義ではないのかは、一筋縄では決まらないし、時代や背景によっても変わってくる。立場によってももちろん変わる。A国の正義はB国の悪なんてことは死ぬほどある。
「愛」なんてなってもかなり決まりにくい。


言語は生き物なのだ。


その使い方、使われ方、文脈に大きく影響を受けるのだ。


……なので、やはり言葉を学ぶ際には文脈で学ぶのがいい。

英語なら単語帳を一から覚えよとうする人もいるが、やめた方がいい。

あくまで確認とか整理帳として使い、単語の意味は文脈から捉えるのがいい。


……さらに他に例えば、「ゲイ」と「ホモ」は「同性愛者」という意味で同じだけど、「ゲイ」は差別用語ではなくて「ホモ」は差別用語だという。(そんなこと知らなかった俺は数年前普通にこのブログでもホモと連呼しているが笑)


……言葉は、その使われ方によって勝手なイメージすら持つ。

例えば、「蛇のような」。

「蛇のような執念深さ」「蛇のような獰猛さ」。

これらはそれぞれそのレベルが甚だしいという意味に使われる。

あるいは白蛇は幸運を持つと思われていたり。

……しかし、実際の蛇は違う。

獰猛どころか一般的に臆病らしい。

もちろん生きるために他の動物襲って食べたりするけど。

あとは全体の25%ほどと言われる毒ヘビは、噛んでから獲物の身体に毒が回るまで追いかけないと意味ないから、そこから執念深いと思われるようになった。たったの4匹に1匹のせいで。それも執念とは関係なくただ毒の回るのを待ってただけで。


……ともあれ。

言語はその使用方により意味を変え得るのだ。


……うーん、10人中8人くらいが全く興味なさげなのがひしひしと伝わってくるが。


……ま、分かりやすく言うと、「令和」もすぐに馴染むよと。

ほんでもって「これが令和の」と言えば「新しい」「最新式の」と言う意味やイメージすら持つようになり、さらに何十年も時間が経てば「古い」という意味に移り変わりますよと。


はいここまでしっかり読んで理解してくれた人。

「言語の意味は、移り変わりうる」。

ほぼほぼ役に立つ機会のない知識が一つ増えました。おめでとうございます。笑



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