……かなり前に書いた気もするけど。


……。

小学校の頃、Yって同級生がいた。

……書き方が非常に難しいが。

普通に話すことが出来なくて、歩き方も普通の人とは違って、勉強は出来ない、運動もできない。

サッカークラブで一緒だったが、サッカーも本当に下手だった。

大抵の学校に1人2人はいるかもしれないが。

皆にバカにされ、いじめられる対象とされる子。

友達はいなくて、皆にいじめられてた。バイキン扱いもされてた。

普段は普通の子が、Yに対してだけはすぐに叩いたり蹴ったりしてた。

最初は「え!?」と思ったりもしてたけど、すぐに慣れた。

……皆がやってるんだから、俺もやっても何も変わらない。

挨拶代わりに蹴ったり叩いたりしてた。

それでYは文句言わないし、止める人もいない。

ごく日常だった。

いじめてる自覚すらなかった。


……中学校に入ったあと、帰り道、久々にYを見かけた。

懐かしい気持ちさえあった。

「おーー!Y!!久しぶり!」


Yは、「あ、うん。。」とちょっと手を振ったあと、なるべく目を合わせずにそそくさと先を急いで歩いた。


……俺を、嫌がっていた。少し怖がっていた。

……また何かされるんじゃないか、なるべく関わらないでいたい、Yのその思いが十分に伝わってきた。


……そんなつもりは、もう全然ないのに。


……もう何年も経っていたけれど。

俺、そん時初めて気付いたんだ。


「……俺、Yのこと、そんなに傷つけてたんだ……」。


たったの一瞬。


一瞬で、Yの何年もの苦しみが伝わった。


その事実がショックで、その後何もできなかった。Yに対して何も言えなかった。


……今でもこうして書いていて思う。


Yに、悪いことしたな……と。

取り返しはつかないけれど、出来ることならYに一度会って謝りたい。

気付いた時その場ですぐに、そしてその後も謝れなかったことを、今も心のどこかで後悔している。


……ただ、その苦い経験は、「自分の気付かない所で、人を深く傷つけてることもある」ということを、実体験として教えてくれた。

つづく



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コスメルの「カサ・コスメレーニャ」にて。
数ヶ月の新婚旅行中に管理人やってる中川夫妻と。
ナイスカッポーだった。
ちなみに、俺は中川氏にモリ突きのみならず水中銃を教わった……!



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