ウッカリ書いたものが、しかもすでに何度も言ってるはずなのに、突如評判に。
アメブロの昨日一日の訪問者数19425人。ボクシングはおろか格闘技全体でも一位。
……そんなに「言ってはいけないこと」って面白いのか??
よし、ならばもう一回同じシリーズ!
「敗けたボクサーに、決して言ってはいけないこと」。
…もちろんいついかなる場合でも当てはまることなんてないので、そのつもりで。
敗れてガックリ肩を落としているボクサーに、ウッカリかけてしまいがちなセリフ。
それは。
「ナイスファイト」。
……。
ボクサーってのはさ。
大なり小なり、ヒーローになりたくてリングに上がるのさ。
辛い思いしても別に構わないんだ。
その一瞬、誰よりも輝けるなら。
応援来てくれた人にも、どうだ俺強えだろーって、あんたの応援は間違っちゃいねーぜ!って、見せたいのさ。
そのために、辛い減量に耐え、辛い練習に耐え、本番を迎えるのさ。
本番までの道のりに比べたら、本番なんて楽なもんだよ?
本番でお客さんが見る痛そうな痛みなんて、痛みのうちに入らない。
皆が応援してくれるんだもん。
自分にとっても大切な人達が、揃いも揃って。
そりゃ頑張れるさ。
頑張らなきゃ男じゃないさ。
その唯一最大の目的は。
(できればカッコイイ)勝利なわけさ。
自分を見直して欲しいわけさ。
スゲーッと思ってほしいわけさ。
自分の力至らず、敗けました。
最悪に惨めなわけさ。
この世から消えてなくなりたいくらい。
もう皆、自分のことなんて忘れてほしい。
せっかくの応援を勝利に結びつけられなかった情けない男なわけで。
「ナイスファイトだったよ」
ナイスファイト見せるために頑張ったんじゃないのさ。
伝わる?
……ヒーローになるはずが、逆に可哀想だから慰められちゃってる自分の、この情けなさ。不甲斐なさ。
それと。
見る方は身内でもない限り、勝とうが負けようがある程度のナイスファイトは見たいわけで。
けどやる方にとってはナイスファイト見せたいなんて気は全くないわけで。
敗けて惨めな暗い気持ちで聞いた「ナイスファイト」は、「(おまえは不満だろうが)こっちは満足したよ♩」にも聞こえたりもしうるというわけで。
……伝わらないかな、これ。
敗けて凹んでひがみっぽくなってる時だけ、どうか許してあげてほしい。
……腹が立つ、てのは実際少ないかもしれない。
…ただ、尊敬の眼差しが、哀れみの眼差しになってしまった惨めさ。
これは、おそらくほとんど共通だと思う。
……分かるよ、見てる側が言いたくなる気持ちも分かる。
一生懸命頑張った。
それはしかと見届けた。
君は何も恥ずかしくなんかない。
誇らしく思っていい。
ナイスファイトだったんだ!
……分かる。
分かるんだけど。
逆も分かってやってくれ。
ボクサーが欲しいのは、敬意なんだ。
哀れみじゃない。
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