〈昨日の続き〉


朝、偶然見かけたボクシング集団。

そのジムに、行ってみることにした。

当然、拳を交えるためだ。

・・しかし、タクシーの運ちゃんも近所の人も、この辺りにボクシングジムなどないと言う。

さらに聞き込み。

予想外の返事が待っていた。


「そこの刑務所の中にボクシングジムあるよ」

はぃ?

しかし確かに、キャンプストリートとダムプストリートの交差点だと言っていた。

その交差点の角には、大きな刑務所。

壁がグンと高く、有刺鉄線もでかいのが張り巡らされている。

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…そういえばジム行くって言ってるのに、またここに来るからとか妙なこと言ってた。

そういうことだったのか?


刑務所の入口を聞き、そこを訪ねた。

「ボクシングジム?ああ、確かに刑務所の中にあるよ。けど、あくまで刑務所の中の囚人用の施設なので、あなた方を入れるわけにはいかない


えぇ?

囚人用?

朝確かにロードワークとシャドーやってましたよね??

そんなに沢山の看守はいなかった。

指導者が二人ばかりいて、ボクサーは十五人くらいいた。

あのボクサー達が全て囚人??

はい?


と、そこへ、朝顔を合わせたメンツがたまたま到着。

おー!そりゃ話が早い!


・・・しかし結論から言うと、やはり我々が刑務所内の囚人用の施設に入るのは無理だった。


・・・てか、今も外から来ましたよね??

あれ??


ガイアナ人の英語はマジで分かりにくいので、俺自身完全には理解してないんだけど。

要は、やはり全員囚人らしい。

で、外から帰ってきたメンバーも、普段は刑務所の中にいるんだそうだ。

ボクシングやってるから?

仮出所のようなもの?

最初は執行猶予中なのかなとも思ったけど、どうもそうでもなく。

模範囚だから?

まぁ、一つ間違いなく確認できたのは、彼等は囚人であるということ。

けれどわりと自由に練習の際とかシャバの空気を味わえているということ。

けどその中にはwbcなんちゃらチャンピオンの
dexter marqes
というボクサーもいたこと。(WBCサイトで確認したら確かにジョージタウン,ガイアナ でフライ級ランキングにいた)

…そういえば朝、「ジム行くよ」って言ったら、「明日また朝ここに来るから…」とか何とか妙な応えが返ってきた。

こういうことだったのか。


ほとんどアマチュアで、プロも一人いるとか言ってたけど。

世界ランキングに入っているdexter marqesも囚人なのかどうかは未確認。


そういえばクスリの売買で捕まったシリモンコンも服役中にタイで試合してたよね。

「試合の時は一瞬だけどシャバの空気が吸えるから嬉しい」みたいなこと言ってたそうだ。


海外には、ボクサーが試合できたり、練習してたら(?)仮出所できたりと、ホント様々なシステムがあるんですね。

ちなみに、シリモンコンは尻肛門ではないのでくれぐれも間違え…(以下略)。

確認しますが、ワタクシの芸風は「しつこオモロイ」である!


…ということで。

せっかくデイビッド(仮名)を誘って行ったんだけど。

ジムには入れませんでした。

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普段あまり書かないので、佐々木は毎回いとも簡単に色んなことしてるのかなと思われるかもしれないけど。

こんな小さな失敗なんていくらでもある。

それにもめげずトライしていくから、成功することもあるのだ。


これからも、ことあるごとにトライしていきます。

特にボクシング。