ボクサー日記

俺、京太郎、通訳兼カメラマンの三人で無事オーストラリアはパースに到着。

向こうのマネージャーが出迎えてくれた。


しかし、話しているうちに軽いアクシデント。

三人とも、それぞれが人をあてにしていて、何も聞いていない!笑

泊まるとこは俺等選手は合宿所と聞いてたけど、後のことは誰も何もわかんない~!

メシ一つにしろどうするかとか。

向こうのマネージャーのアンジェロ氏にいつスパーやりたいのか、どの位やりたいのか聞かれるが、京太郎本人もいつどの位やればいいんですか的な。

とりあえず明日は体慣らしもあるから普通にジムワークして、でも明後日は土曜日だからやるかってことで決まり。

合宿所も誰がどの部屋に泊まるかとか相談して。

とりあえず一人部屋を京太郎君に譲り、俺はオーストラリアンと相部屋。

話聞いたら、彼はフェザー級のオーストラリア国内タイトルに次挑戦するホープ。10戦全勝だとか。

クリスジョンのスパーパートナーに呼ばれたとのこと。


すったもんだでとにかく始まった初日。

でも京太郎君もカメラマンも仲いいし、言葉使いは悪いけど根は良い人たちなので、なんとかなる。


ジムにて。

あれ?

あのミット打ちしてるの、クリスジョンじゃん?

…でも、見た限りイマイチパッとしない。

あれがあの世界タイトル15度防衛中のスーパーチャンピオンじゃないだろう。


と思ったら。

クリスジョン本人だと。

…しかし、やったら強いことは間違いない。

見た目じゃないことも良くあるんだよなぁ。

楽しみ…にしてたら、昨日今日動かずに食ってたことも災いし、69キロあった。

「ジュニアミドル級だな」と言われ、やらせてもらえないかも。

メシで増えてるだけだから、二日で67キロ位にしたらやらせてくれないかな。

せっかくならマジで強い人間と拳を交えたい。


強いヤツとやるのは、この上ない喜びだ。

強いヤツがどれだけ強くて凄いか、自分もある程度のレベルまで達しないと分かりようがない。

こればっかりは、そこまで達した者の特権だと思う。

エドウィン・バレロとやった時の興奮、再び。


クリス・ジョン。

スーパーチャンピオンなのに、めちゃめちゃ気さくで良いヤツ。

明日はスーパーの俺等の買い出しに自分の車出してくれるそうだ。