今日は事情ありで長文!


今日は昨日とまた違った面子でロードワーク。

内一人は明らかにトレーナー。

うん?

でもめんどくさいし、いちいち聞かない。

そこまでペラペラしゃべれるわけじゃないしね。お互い。


昨日一緒に走ったボクサーは、「毎日このコースだ!」と言ってたが、途中でコース変更。

そういうのも俺は別に何でもない。

ついてった。

昨日より早目に終了。

外のボクサーもいた。

走ったかと聞くと走ったよと。

汗もかいてる。

なぁんだ。一緒に走るって言ってたけど、ようはバラバラに走ってるだけだ。

だったら俺も明日は自分のペースを守ろう。


走り方一つとってもそうだけど、やっぱフィリピン人はトレーニング理論を知らない。

ロードワークもただ走るだけって感じ。

もちろん体幹トレーニングなんて見たこともないだろう。

答えは分かってるし、そもそも「体幹トレーニング」を英語に出来ない。(笑)

そういう意味でやはり先進国は有利だ。

ストレッチの重要性に対する認識も薄く、あまり準備運動をしない。

身体がやたら頑丈なヤツだけが生き残る。

日本でもそれはそうなんだが、フィリピンはよりその傾向が強い。

怪我で埋もれたであろう才能の数々が、惜しい。

一部、というより今のところ唯一、パッキャオというずば抜けた才能を持った
人間だけが、先進国のケア全てを受けられる。

今はもうアメリカに結構行ってるらしいけどね・・。

帝拳に来てたアドニスともう一人、マークの兄貴はアメリカでやってるって言ってた。

ただ、そこまでは日本よりも過酷な生存競争を生き延びねばならない。


いよいよスパー。

「4Rくらいやるか?」と聞かれたので、

「パートナー何人いる?二人いるなら、6Rやらせてくれ」と申し出た。


最初はフィリピンライト級8位という彼と。

ブンブン力いっぱい左右フックを振り回してくる。

よくいる日本に呼ばれるフィリピン人とそう変わりはない。


こんな感じこんな感じ。

最初からあまりガンガンやって次スパーしてくれなくなったら困るので、ちょっと手加減。

あえてガードを下ろし、技術の差を見せ付ける。

・・・・が!

異様に疲れる。

何なんだろうこの疲れは!

フィリピンは時差一時間だから影響ないだろうし、やっぱり移動と気候の変動による疲れか。

それが見えないところで蝕んでくる。

・・・たぶん、世界戦とかで緊張して気合も乗ってれば、気付かないんじゃないかな。

確実に体力は落ちてる。

よく時差でと言われるが、それももちろんだが、時差なしでも疲れは来る。


むしろ軽めにいこうと思ってたスパーだが。

2Rくらいで段々きつくなってきた。

3Rにはついに一発いいのもらった。

左フック。食らった角度で分かるけど、どうやって食らったかは分からない。

一発一発思い切り振ってくるから、当たったら効く。

恥ずかしながら、鼻血も出た。

畜生!!

4R目からはパートナーチェンジ。

まさかやるまいと思ってたスーパーバンタム級の選手。

彼は12月に亀田ジムにスパーリングパートナーしに行ってたそうだ。

亀田兄弟って、最大でバンタムだろ?

三兄弟全員とスパーやったって言うから、誰が一番強かったか聞くと、タイプが違うから
一概には言えないけど、俺は大毅だと思う、と答えてくれた。

で、その彼とはスパーはしないと思ってたんだけど。

小さいジムや地方のジムではよくあるんだけど、体重関係なしってやつね。

さすがにフライ級とかの選手は同じ階級でやってたけど、スーパーバンタムとスーパーライト
位だったら許容範囲ってことでやらせちゃうんだよね。

本気で打っていいのかどうか迷った。

が、そんなこと言ってられる余裕もない。

心拍数も上がってる。

5R終了時で普段のスパーでもあまりいかないマックスまでいってた。

ロードワーク中、それほど心拍数が上がってないにも関わらず苦しかったことを考えると、
それがいかにハードだったか。

二人目の彼の方が強かったが、体重差を考えると全くダメな出来だった。

身体が動かなかった。


率直に、悔しい。

・・・でもま、初めての経験じゃないからある程度は予測できた。

以前はメチャクチャ悔しかったが、ま、初日はこんなもんだということも分かってる。

凹むこともない。

次はまた自分のコンディションが順応して上がることが分かってるから。

やっぱり海外で戦う場合、最低でも一週間前には現地に着いておくことが重要だ。

ウクライナ行った時、3日前くらいで大丈夫じゃないかと思ったが、本田会長の
言うとおり一週間前で正解だった。

これは精神的にもそう。それはその時すでに感じてたこと。



・・しかし。

やっぱりアウェイは大変だ。

やりゃ分かるよ。

俺と同じこと、やれるもんならやってみればいい。

リアルに死んでも知らないけど。

ただ。

こういう不利や逆境に、あえて身を置いて自分を鍛えるために、俺はここまで来た。

最初から順当にいってたら、逆に言えば意味ないことだったかもしれない。

このアウェイの不調を克服してこそ、今回の武者修行の目的は達せられる。

俺はあらゆる意味で強くなるんだ。


聞くと、19日にこの近くでWBOの世界フライ級タイトルマッチがあるらしい。

19日か。

よし!

先取りでセブに行くことに決定。

こういう何にも縛られずに自由に行動を決定できるのは、旅と一緒。

できるだけ予定を決めない方が、こういう時にやりたいことに対して柔軟に対応できる。

と、いう訳で早速明日からセブに向かうことにした。

当初の予定だったアドニスのジムは、セブの後でいいや。

環境的にも都会のマニラよりリゾートもあるセブの方がいいしね。


撮りたて写真をアップ。

海パンでトレーニングしてるように見えるのは、そういうデザインのボクシングトランクスだから。笑

決して手洗いで洗濯するのが面倒だからじゃないぞ。

ってそんなこと普通に面倒だからって言えばいいか・・・。


画像アップ

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ミットも持ってくれた

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スパー一人目

ボクサー日記-二人目
スパー二人目