「俺は強くないから」

そう言ってしまえば簡単だ。

何だってありだ。

負けたっていい。
へこたれたって構わない。

だって強くないんだから。

途端に自分に対する風当たりは優しくなるだろう。

便利で仕方がない。



大馬鹿野郎!

男だったら、そんなこと口にしちゃいけない。

プライド。

それ自体は何の役にも立たない、プライド。

プライドを持て。

「俺は強いから」

いつ何時たりともそう言え!

本当は傷ついていてもいい。

ボロボロだって構わない。

「俺は強い!」

そう言い切るのが、男の美学だ。

本当は弱くたっていい。

弱さを見せるな!

最初はハッタリでもいい。
いずれ、実力が追い付くだろう。

それこそが、本当の強さだ。



…ま、俺は弱いんですけどね。