特定失踪者問題調査会代表の荒木和博氏、北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会代表の三浦三浦小太郎氏が中国頼みの黄長ヨプ氏を批判することによって、奪還運動の中に根強くある事大主義をも批判した。(三浦氏の論文の一部は私が書いた「黄長ヨプ・元朝鮮労働党書記.と金賢姫を招請した本当の理由」に載っているのでご参照を)
[調査会NEWS 914](22.4.12) ■他人任せ
荒木和博
三浦小太郎・守る会代表が同会のホームページに書かれている「黄長ヨプ氏講演会批判」(http://hrnk.trycomp.net/index.php)を読んで気付いたことがありました。
詳しくは原文を読んでいただきたいのですが、先日東京で行われた黄氏の講演の趣旨が日米韓が中国に北朝鮮の改革を求めるべきとするものであり、肯定することはできないという内容でした。
確かにそれもその通りと思いながら、これを読んで思いだしたのがある脱北者(仮に金氏とします)と交わした会話です。その人は北朝鮮の高位層とつながりがあります。金氏によれば現在の北朝鮮の指導層は中心的位置にある張成沢(金正日の義弟)と呉克烈(国防委員会副委員長)はどちらも中国の支援を求めており、植民地化に近い状態になっても構わないと思っている、一方金正日は米国との関係を持つことに期待をかけている、とのことでした。
これを聞いて、私は金氏に言いました。「もし今度北朝鮮の幹部に会うことがあったら伝えて欲しい。『世の中そんなにうまくはいかないよ』と」
大国の狭間にあって生き残ってきたコリアは、生き残るためにどこかの影響下に入るしかありませんでした。李朝時代は中国、その後は日韓併合、戦後になると北はソ連、南はアメリカ。しかしわが国も含め周辺国がみな大国ですから、これはある程度仕方なかったのかも知れませんが。
是非はともかく、他人に国の運命を任せれば、結局は任せた国の都合の良いようにされるのは当然です。だから今の韓国は歯を食いしばっても、基本的には自力で北朝鮮の自由化・民主化(つまり体制転換から吸収統一に至るプロセス)を実現しなければならないはずです。
しかし今の韓国では保守派の集会では韓国の国旗と合わせて星条旗が打ち振られます(不思議な話ですが韓国では左が民族派、右が国際派です)。そして黄氏は中国。結局反金正日も他人頼みではないかという感じをぬぐえません。
でも、日本も人のことは言えません。拉致問題の解決にアメリカ頼み、中国頼み、外国頼みという意味ではあまり変わりないと言えるでしょう。多数の日本人が主権を侵害されて連れて行かれているのです。救うために何らかの犠牲が必要なことは当然です。それは他人任せにはできません。自力でやる努力をしていかなければなりません。
その前提の上で、黄さんたちとも、アメリカとも、連携のできることはしていくということではないでしょうか。
なお、私たちも自力でやるため下記の「金正日による金日成暗殺疑惑に関する中央研究集会」を明後日開催します。奮ってご参加下さい。
■調査会役員の参加する講演会等の予定(一般公開の拉致問題に関するイベントのみ)
★4月14日(水)18:30「金正日による金日成暗殺疑惑に関する中央研究集会」(216委員会主催)
●拓殖大学文京キャンパス(文京区小日向3-4-14 地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅徒歩5分)
●代表荒木が参加
●問い合わせ:荒木 03-5684-5058
荒木・三浦の両氏だけではない。中国ウオッチャー青木直人氏も警鐘を鳴らしている。
青木直人BLOGより抜粋
黄長ヨブ朝鮮労働党元書記の講演が話題になっています。
彼は元労働党の国際局の最高幹部だったこともあるため、人権団体からも中国に関する見解は『甘い』と酷評されているようです。
北朝鮮が嫌いな人は多い。労働党に接触することへの警戒感はある。
だが中国と共同して朝鮮半島問題に当たろうという方は山ほどいる。
政治家も文化人も、救援運動団体の中にもいる。
中井自治大臣もそのひとりです。これが拉致敗戦の構造なのです。
3巨頭(?)の足並みが揃った。
奪還戦線は米国の「テロ指定」解除騒動で事大主義の間違いに気づいたと思ったのだが、まだまだ克服できない人たちがおられるようだ。黄長ヨプ氏のことを嗤っている場合ではない。
「テロ指定」解除騒動のときは救う会や拉致議連がわざわざ渡米して、解除をしないよう要請したが、北朝鮮に対する「テロ指定」は拉致問題のために施行したのではなく、北朝鮮に核を拡散させないためと、6者協議での取引材料にするために考えられたものである。それなのに拉致問題解決のテコと位置づけてしまった。これぞ事大主義の典型である。そのため、奪還運動は分裂を深め運動は停滞した。
歴史や経験から学ぶ姿勢が無ければ、何度でも同じ失敗を繰り返す。
突然だが、ここで新党「たちあがれ日本」について。
私が行なった「平沼新党への政策提言」のアンケートと一緒に、参院選挙に新党から立候補してもらいたい人がいたら、推薦して欲しいとお願いしたら、三浦さんを推薦してくださった方がおられた。私は大賛成である。三浦さんか荒木さん、どちらでもよい。出来ることなら2人とも議員となって、西村さんと共に「たちあがれ日本」の一角を占め、拉致問題と中共や金正日による人権侵害に取り組んで欲しいと心底願っている。石原都知事曰く、自民党や民主党を飛び出すことが出来ない腰抜け若手たちでは、足元にも及ばない働きをするのはまちがいない。
自民や民主の若手が飛び出せないのは、個々人それぞれの事情が有るだろうが、事大主義が影響している人たちもかなりいるのではないだろうか。海のものとも山のものともつかない「たちあがれ日本」に行くよりは、寄らば大樹の陰で、大きな政党にいたほうがユックリ眠れる。立つのはいやだ。てなとこである。
もう一つついでに言うと、昨日かおととい青木さんが平沼代表のブレーンになるといいと書いたが、もし実現したら、未だに冷戦構造を引きずっている人たちとは一味違う進言をするであろうから、拉致問題や中国問題に関する平沼代表の発言に厚みが増すことであろう。
平沼代表にそれを進言したいのだが、「青木直人さんを知ってますか?」とか、「本を読んだことがありますか?」と聞くのも失礼なことなので、多くの草莽の声をメールで伝えるなかで、言い出すタイミングを見つけたら、進言するつもりでいる。
なお荒木さんや三浦さんの立候補と、青木さんのブレーンはお三方の了承はまったく取っていない。日本再生のため、拉致被害者奪還のため、大きなプラスになると思うので、文字にして発信している。
話があちこちに飛んだが、荒木さんがおっしゃるように、拉致問題の解決にアメリカ頼み、中国頼み、外国頼みをしてたのでは、黄長ヨプ氏と変わりはない。多数の日本人が主権を侵害されて連れて行かれているのだから、救うために何らかの犠牲が必要なことは当然である。他人任せにはできない、自力でやる努力をしながら、黄長ヨプ氏やアメリカとも、連携出来る部分で連帯していくべきである。
事大主義、他人任せは百害あって一利なし。
追加
またアンケートの話で恐縮だが、「平沼新党にまず取り組んで欲しい」ことのトップが「村山談話」の否定で70%の人が主張した。これはやってないことで謝罪したり、ご無理ごもっともと、理不尽な要求を受け入れたりして、中共や韓国にペコペコと媚びるなということであり、事大主義を克服せよということでもある。
[調査会NEWS 914](22.4.12) ■他人任せ
荒木和博
三浦小太郎・守る会代表が同会のホームページに書かれている「黄長ヨプ氏講演会批判」(http://hrnk.trycomp.net/index.php)を読んで気付いたことがありました。
詳しくは原文を読んでいただきたいのですが、先日東京で行われた黄氏の講演の趣旨が日米韓が中国に北朝鮮の改革を求めるべきとするものであり、肯定することはできないという内容でした。
確かにそれもその通りと思いながら、これを読んで思いだしたのがある脱北者(仮に金氏とします)と交わした会話です。その人は北朝鮮の高位層とつながりがあります。金氏によれば現在の北朝鮮の指導層は中心的位置にある張成沢(金正日の義弟)と呉克烈(国防委員会副委員長)はどちらも中国の支援を求めており、植民地化に近い状態になっても構わないと思っている、一方金正日は米国との関係を持つことに期待をかけている、とのことでした。
これを聞いて、私は金氏に言いました。「もし今度北朝鮮の幹部に会うことがあったら伝えて欲しい。『世の中そんなにうまくはいかないよ』と」
大国の狭間にあって生き残ってきたコリアは、生き残るためにどこかの影響下に入るしかありませんでした。李朝時代は中国、その後は日韓併合、戦後になると北はソ連、南はアメリカ。しかしわが国も含め周辺国がみな大国ですから、これはある程度仕方なかったのかも知れませんが。
是非はともかく、他人に国の運命を任せれば、結局は任せた国の都合の良いようにされるのは当然です。だから今の韓国は歯を食いしばっても、基本的には自力で北朝鮮の自由化・民主化(つまり体制転換から吸収統一に至るプロセス)を実現しなければならないはずです。
しかし今の韓国では保守派の集会では韓国の国旗と合わせて星条旗が打ち振られます(不思議な話ですが韓国では左が民族派、右が国際派です)。そして黄氏は中国。結局反金正日も他人頼みではないかという感じをぬぐえません。
でも、日本も人のことは言えません。拉致問題の解決にアメリカ頼み、中国頼み、外国頼みという意味ではあまり変わりないと言えるでしょう。多数の日本人が主権を侵害されて連れて行かれているのです。救うために何らかの犠牲が必要なことは当然です。それは他人任せにはできません。自力でやる努力をしていかなければなりません。
その前提の上で、黄さんたちとも、アメリカとも、連携のできることはしていくということではないでしょうか。
なお、私たちも自力でやるため下記の「金正日による金日成暗殺疑惑に関する中央研究集会」を明後日開催します。奮ってご参加下さい。
■調査会役員の参加する講演会等の予定(一般公開の拉致問題に関するイベントのみ)
★4月14日(水)18:30「金正日による金日成暗殺疑惑に関する中央研究集会」(216委員会主催)
●拓殖大学文京キャンパス(文京区小日向3-4-14 地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅徒歩5分)
●代表荒木が参加
●問い合わせ:荒木 03-5684-5058
荒木・三浦の両氏だけではない。中国ウオッチャー青木直人氏も警鐘を鳴らしている。
青木直人BLOGより抜粋
黄長ヨブ朝鮮労働党元書記の講演が話題になっています。
彼は元労働党の国際局の最高幹部だったこともあるため、人権団体からも中国に関する見解は『甘い』と酷評されているようです。
北朝鮮が嫌いな人は多い。労働党に接触することへの警戒感はある。
だが中国と共同して朝鮮半島問題に当たろうという方は山ほどいる。
政治家も文化人も、救援運動団体の中にもいる。
中井自治大臣もそのひとりです。これが拉致敗戦の構造なのです。
3巨頭(?)の足並みが揃った。
奪還戦線は米国の「テロ指定」解除騒動で事大主義の間違いに気づいたと思ったのだが、まだまだ克服できない人たちがおられるようだ。黄長ヨプ氏のことを嗤っている場合ではない。
「テロ指定」解除騒動のときは救う会や拉致議連がわざわざ渡米して、解除をしないよう要請したが、北朝鮮に対する「テロ指定」は拉致問題のために施行したのではなく、北朝鮮に核を拡散させないためと、6者協議での取引材料にするために考えられたものである。それなのに拉致問題解決のテコと位置づけてしまった。これぞ事大主義の典型である。そのため、奪還運動は分裂を深め運動は停滞した。
歴史や経験から学ぶ姿勢が無ければ、何度でも同じ失敗を繰り返す。
突然だが、ここで新党「たちあがれ日本」について。
私が行なった「平沼新党への政策提言」のアンケートと一緒に、参院選挙に新党から立候補してもらいたい人がいたら、推薦して欲しいとお願いしたら、三浦さんを推薦してくださった方がおられた。私は大賛成である。三浦さんか荒木さん、どちらでもよい。出来ることなら2人とも議員となって、西村さんと共に「たちあがれ日本」の一角を占め、拉致問題と中共や金正日による人権侵害に取り組んで欲しいと心底願っている。石原都知事曰く、自民党や民主党を飛び出すことが出来ない腰抜け若手たちでは、足元にも及ばない働きをするのはまちがいない。
自民や民主の若手が飛び出せないのは、個々人それぞれの事情が有るだろうが、事大主義が影響している人たちもかなりいるのではないだろうか。海のものとも山のものともつかない「たちあがれ日本」に行くよりは、寄らば大樹の陰で、大きな政党にいたほうがユックリ眠れる。立つのはいやだ。てなとこである。
もう一つついでに言うと、昨日かおととい青木さんが平沼代表のブレーンになるといいと書いたが、もし実現したら、未だに冷戦構造を引きずっている人たちとは一味違う進言をするであろうから、拉致問題や中国問題に関する平沼代表の発言に厚みが増すことであろう。
平沼代表にそれを進言したいのだが、「青木直人さんを知ってますか?」とか、「本を読んだことがありますか?」と聞くのも失礼なことなので、多くの草莽の声をメールで伝えるなかで、言い出すタイミングを見つけたら、進言するつもりでいる。
なお荒木さんや三浦さんの立候補と、青木さんのブレーンはお三方の了承はまったく取っていない。日本再生のため、拉致被害者奪還のため、大きなプラスになると思うので、文字にして発信している。
話があちこちに飛んだが、荒木さんがおっしゃるように、拉致問題の解決にアメリカ頼み、中国頼み、外国頼みをしてたのでは、黄長ヨプ氏と変わりはない。多数の日本人が主権を侵害されて連れて行かれているのだから、救うために何らかの犠牲が必要なことは当然である。他人任せにはできない、自力でやる努力をしながら、黄長ヨプ氏やアメリカとも、連携出来る部分で連帯していくべきである。
事大主義、他人任せは百害あって一利なし。
追加
またアンケートの話で恐縮だが、「平沼新党にまず取り組んで欲しい」ことのトップが「村山談話」の否定で70%の人が主張した。これはやってないことで謝罪したり、ご無理ごもっともと、理不尽な要求を受け入れたりして、中共や韓国にペコペコと媚びるなということであり、事大主義を克服せよということでもある。
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