中井拉致問題担当相は、直ぐにも出来る国内にいる拉致実行犯や、よど号ハイジャック犯とその妻たちの国会喚問には見向きもしないのに、黄長(ファンジャン)ヨプ元朝鮮労働党書記と金賢姫氏の招請には異常なほど熱心なのか、黄氏の日本での言動で謎が解けてきたような気がする。

「拉致、ここまで問題とは」黄元書記が帰国

 北朝鮮から韓国に亡命し、来日していた黄長(ファンジャン)ヨプ元朝鮮労働党書記が8日、成田空港から韓国に帰国した。(ヨプは火ヘンに「華」)

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 黄氏は今月4日、1997年の亡命後に初めて来日。中井拉致問題担当相や拉致被害者家族会と面会し、意見交換を行ったが、拉致問題については新情報はもたらさなかった。政府関係者によると、黄氏は拉致問題について韓国世論との温度差に触れ、「日本でここまで大きな問題になっているとは想像していなかった」と話したという。

(2010年4月8日20時37分 読売新聞)


 認識不足などという段階ではない。よくもまあ、ノコノコと恥ずかしげも無くやってきたもんだ。

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 私は黄氏と金賢姫氏には期待していた。どちらもかつては金正日体制の側にいた人間であり、北に残っている肉親は、強制収容所に入れられたか、処刑されたであろうから、金正日に対する怒りは誰にも増して強いだろうと思っていたからだ。ところが、金賢姫氏は金正日がいつの日か、考えを変えて拉致被害者を戻す日が来るでしょう。必ず再会できますなどと、現実離れをしたことを言ったので、がっかりしながらも、肉親がもしかしたら、生きている可能性があるので、金正日打倒とは言えないのだろう。しょうがないと勝手に決めて自分自身を納得させていた。
 だが黄氏は北朝鮮亡命組織の長である。金正日独裁政権を倒さない限り、塗炭の苦しみに喘ぐ北朝鮮民衆の解放はありえないと明言するであろうと期待していた。
 ところが先に訪問した米国で、「拉致はささいな問題」だと言ったとの報道を読んで唖然とし、黄氏に対して?が点灯した。
 訪日した黄氏は家族会を初めとして、金正日と戦うNGO諸団体等を前にして講演をおこなった。そこでどのような発言をしたかを、「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」のHPに三浦さんが書いた「黄長ヨプ氏講演会報告」から引用してみた。


北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会HPより
黄長ヨプ氏講演会報告より


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さらに、この政権とは、戦う必要すら本当はない、今の北朝鮮の命脈を握っているのは中国であって、我々は中国との関係を考え、中国を動かすことによって北朝鮮を変えていく方針を取るべきだと述べました。黄氏は、中国は北朝鮮に対する領土的野心は全くない、なぜなら中国は現在13億の人口を抱えており、さらに2300万人の北朝鮮の国民を抱え込むことなど考えもしないだろう、北朝鮮には言われているような地下資源なども実はさして存在していないし、中国が支配しても利益にはならない、と中国が北朝鮮を実効支配する可能性を否定しました。

さらに、中国がかってのソ連のような、自由民主主義陣営の敵対勢力になるという誤解が国際社会の一部に存在するが、これも自分には考えられないと指摘、黄氏は、自分は大躍進時代の中国で、どれだけひどい飢餓がおきたかを知っている、中国もさまざまな試行錯誤の後改革開放経済に進み、これがかってのような集団主義、共産主義に戻る可能性は皆無であると述べ、中国が民主主義陣営(おそらく日米韓をまずは指す;三浦)の敵にはならない、むしろ中国を巻き込むべきだと述べました。

その上で黄氏は、中国の朝鮮半島問題における懸念は、北朝鮮が自由民主化されれば、その影響が中国に入ってくることであり、中国の理想は、北朝鮮が中国型の改革開放経済体制になり、その上で同盟関係も維持されることだと述べました。この改革とは、簡単に言えば、現在の北朝鮮の首領独裁体制の否定と、市場経済の導入であり、これが中国の北朝鮮への要求であるが、現在の金正日は、口ではなんと言っても、また幹部や本人が中国を訪問しても、これを決して受け入れようとはしない、その結果、北朝鮮にはなんら国内で実質的な改革や変化は起きていないと、金正日の「反中」姿勢を強調しました。


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 田原総一郎の間違いじゃないかと思うような媚中ぶりである。日本に対する認識不足よりももっとひどい。
 黄氏の言う拉致問題も含めた人権問題での共闘とは、金正日独裁政権打倒ではなく、中共の圧力による民主化と開放路線への転換を中共政府にお願いするためである。これでは拉致被害者も奪還できないし、北朝鮮の人々を解放することもできない。
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 だから中井拉致問題担当相は金正日打倒を否定している黄氏と金賢姫氏の招請に熱心なのだ。特に黄氏は民主党と同じで、中共の力に頼ろうとしている。人民解放軍野戦部隊司令官小沢の側近である中井大臣にとっては、願ったり叶ったりであろう。
 中国ウオッチャー青木直人氏がブログに黄氏来日について、鋭い警告を発している。

青木直人BLOGより抜粋。


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 黄長ヨブ朝鮮労働党元書記の講演が話題になっています。
彼は元労働党の国際局の最高幹部だったこともあるため、人権団体からも中国に関する見解は『甘い』と酷評されているようです。

北朝鮮が嫌いな人は多い。労働党に接触することへの警戒感はある。
だが中国と共同して朝鮮半島問題に当たろうという方は山ほどいる。
政治家も文化人も、救援運動団体の中にもいる。
中井自治大臣もそのひとりです。これが拉致敗戦の構造なのです。


http://aoki.trycomp.com/

 救援運動団体と言うのは皆さんご存知の中国も拉致被害国だから共闘煮加わるべきだと主張したあの団体のことであろう。

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 かくて中井孫悟空は、きょうも小沢の手の中で如意棒片手にパフォーマンスを繰り広げているのである。


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