暑くて寝苦しかったため寝不足です。もともと今日は練習しない日だったのですが、体を休めるときはきっちりストレッチです。ストレッチもこの暑さの中でやると汗だくになりますね。しっかりケアすることで回復も早くなりますから欠かせません。

 

先日からお預かりしていたデローザのオーバーホールが完了しました。

 

要望はバーテープ変えたばかりだからまだ使えそうなら再利用して欲しいということだったので、そうさせていただきました。

マット塗装のフレームなので油汚れなどが落ちにくかったですが、綺麗にさせていただきました。中性洗剤や通常の汚れ落としではマット塗装を綺麗にするのは難しいですが、ガラスコーティングを勉強するときに合わせて汚れ落としについての勉強もしていたのがしっかり役立ちました。

 

今回一番苦労したのはフロントディレイラーでした。

経年使用による歪みがあったため、通常のセッティングではまともに変速しませんでした。またチェーンリングにそう形にセッティングするのが理想ですが、そうなっていなかったため細工してあるべきポジションにしました。フレームやチェーンリングの大きさによってはこういう細工が必要なんですが、ここまでやってくれるお店はほとんどないんでしょうね。

アウタープレートが外側に開いて曲がっていたのでそれも修正してあります。

原因は高トルクペダリングの最中にインナーに変速しようとしていることです。チェーンにトルクがかかっているときにインナーに落とそうとしてもギヤから外れてくれません。つまりインナーに落とすタイミングが遅すぎるってことです。坂に入ってアウターじゃもう無理って思ってからでは遅く、こういう歪みを発生させてしまいます。坂の入り口の余裕のあるうちにインナーにしてくださいね。

次曲がったらフロントディレイラー交換が必要です。

 

エンド修正もバッチリです。ただ以前にも曲げて修正した形跡があるので、そろそろ新しいエンド金具に変えた方がいいかもしれません。折れないうちに取り寄せしとくべきです。当店ではフレームを購入予定のお客様にはエンド金具のスペアを合わせて購入しておくことをお勧めしています。エンド金具はほとんどのお店で取り寄せ手配。なので折れてしまうと修理が終わるまで数日かかります。最悪の場合2ヶ月ぐらいかかるしょうもないブランドもありますからご注意ください。

 

リヤブレーキがシングルピボットタイプなんですが、フレームサイズの関係でブレーキワイヤーがブレーキの動きに干渉してしまいます。こういう場合はデュアルピボットタイプのキャリパーに変えればマシになるのですが、パーツ交換の際にその辺を検討して欲しかったですね。私ならグレードを一つあげることになっても安全性のためコントロールしやすいブレーキを提案します。

 

ペダルを外したらこういう状態でした。ほとんどグリスが塗られていません。おかげで外すときパッキ〜ンと固着が外れる音が盛大にしましたよ。左右ともね。

こういうトルクのかかる部分には特に耐久性の高いグリスをしっかり塗ってから組み付けましょう。カーボンクランクとペダルが冷間圧着してしまって外れなくなったら悲惨ですからね。過去にスーパーレコードにLOOKのチタンシャフトがくっついてどうにもできなかったことがありました。

 

ハンドル周りのワイヤー類もスッキリさせました。無駄に長いワイヤーは見た目だけでなく性能を落とすことになりますからね。もちろん無駄に取り付けられていたシフトアジャスターも取り除いてあります。フレームについているアジャスターのうご理が悪かったので一度取り外してタッピングし直しました。グリスも塗ってスムーズに調整できるようになっています。

細かいところも機能パーツはしっかり動くようにするのが基本です。まさかここが動きにくいからアジャスター入れましたとか言わないと思いますけど。

 

というわけで完成しました。

工賃は基本オーバーホール代金(21600円)だけです。

 

これでまた気持ちよく走っていただけると思います。納車の際にオーナー様には内容をしっかり説明させていただきます。

 

 

当店では他店購入のロードバイクのメンテナンスをお断りすることはありません。当店を頼りにご来店くださったお客様のニーズに合わせてメンテナンスさせていただきます。

 

詳しくはササキパフォーマンスサービスまでお問い合わせください。