私の周りには、まだ沢山戦争体験者がいる。


東京の母もその一人で、


戦前の豊かな時代から、


暗黒の時代へ移り変わり、


当時住んでいた、


原宿の駅前に、外食券を持って、配給のお粥よりねっとりしたものだけお弁当箱に入れて帰ったこと、


学校行っても、すぐ空襲警報で帰らされたこと、


縁故疎開で、長野県の原村に来たこと、


食べものなくて、野沢菜やトマトをとってきたこと、


内緒で玄関の土間にお風呂を炊いたこた、


叔父さんが戦地で亡くなったこと、


ある日突然、お父さんが帰ってきたこと。


ありありと聞いてきました。


「もうね、めちゃくちゃな時代で皆苦しかったから、あまり語りたくないの」といいながら、いつも途切れ途切れでも。それはいつもリアルで。


コロナ終わるか終わらないかの中で、次は戦争ですか。。


「戦争」とは名ばかり。


「殺し合い」です。


愛する人が殺される。殺しにいく。


殺したいなら、どうぞ、お国のお偉い方。


貴方から、そして貴方のご身内でおやり下さい。


弱い民間人を鉄砲玉みたいに扱いやがって、


何してやがんでぇ!


ふざけた事言ってるんじゃねぇ!


と、


怒り狂いながら、


同時に、


今、この時間の中で、それが遠いところであっても、泣き崩れていく人たちの心を想うと、


泣き叫びたくなる夜です。


佐々木秀実