私は、シャンソン歌手だけど、
邦楽がとても好きです。
幼い頃から身体に染み付いているせいもあると感じるのだけど、
長唄も、清元も、常磐津も、義太夫も、新内も、荻江節も、一中節も、大和楽も、端唄も、小唄も、地唄も、
なんでも好きだけれど(それぞれに味があって楽しい!)、
それ以上に、日本各地の土の匂いのする民謡が好き。
逆を言えば、洗練されている民謡はあまり好きではない。
それはポピュラー過ぎるから。
民謡というのは決してポピュラーじゃないほうが、味があるのです。
なぜ、こんなにも邦楽の中でジャンルが分かれているのか…
それは、間違いなく、それぞれの良さがある訳ですが、
地元を愛する人が歌う歌は、心に響くものがあります。
その中でも、私が愛する信州、我が故郷の民謡「木曽節」の中には、
先日の大事件、御嶽山という歌詩が出てくる。
しばらくは歌えないのかとも思った。
今日、信州の名曲「木曽節」を宿場町のお爺さんが歌うのを聴くことが出来て、私はとても嬉しくなりました。
地元を愛する気持ちを、情感豊かに歌っていた民謡を聴いていたら、
思わず、泣きそうになりました。
わが故郷、信州は唄の宝庫です。
人と唄が寄り添っていること(いたこと)
が良くわかります。
たぶん、唄を継承することは時代の流れと共に変わってもゆくでしょう。
でも。唄がある故郷は、とても豊かだとも思うのです。
改めて、唄の魅力を感じた一日でした!