今年も | 笹井恵里子のブログ

笹井恵里子のブログ

執筆は苦手、でも企画立案と取材が大好きなジャーナリストです。

 今日は成人の日。成人年齢が18歳に引き下げられたので、少し前から着物の案内が我が家に届くようになりました(なぜ届くのか、その情報流出が恐ろしい)。でも、今週末13日と14日の「共通テスト」(かつてのセンター試験)を前に「成人式どころではない!」と娘。スマホとアイパッドを私に預け、朝から晩までひたすら机に向かっています。その姿を見て、少しだけ今ほっとしていて…。

 昨年、娘のお友達が亡くなりました。その時、もう受験できないんじゃないかなと思ったんです。机の前で座ったまま涙を流し続ける彼女を見て、かける言葉がありませんでした。   

「亡くなった人の分まで〜しよう」とよく言われますが、私はあまりその言葉が好きではないんです。当たり前ですが亡くなった人の本音を知ることはできないし、亡くなった人と生きている人は別人格で、違う人生を生きているから。

 だから亡くなった人と一緒に過ごした楽しい時間を胸におき、生きていく。そう思えるまで悲しみを癒す時間をかける。それしかないのではないかと思います。

 

 年末に『素晴らしき哉、人生!』という映画を二人で見て泣きました。たとえ自分では「一人だ」と思っても、誰にも影響を与えない人なんていないですもんね。地震や事故やいろいろある時だからこそ、受け取る人が明るい気持ちになれるようなものを心がけて発信したいです。

 実は先月、本の仕事をいただいたのですが、断ってしまいました。仮タイトルが批判形式だったからです。批判も、闇を見つめる、あばくことも重要です。でもそれだけで終わってしまうと、受け取る人に希望が生まれません。自分が解決策までたどり着けそうか、受け取る人が明日もこの世界でがんばろうって思えそうか、今後はそれを仕事を引き受けるか否かの基準にしようと思いました(それで生きていけなくなったらバイトをします…笑)。

 

 さて4年前にほぼ同時に始まった3つの連載。今年で5年目に突入します。

左から)

Hanada「私のらくらく健康法」7p&「暮らしの救急箱」2p

PRESIDENT「あなたVS◯◯」2p

私のまいにち「笹井恵里子の健康119番」2p

 

 これまで取材先のご理解、そして編集部や校閲さんのお力添えで、大きな問題やミスを起こさずに続けてこれました。

 各方面で信頼を築いてきたと思っていますが、でもそれは一度の凡ミスで失われやすいので、今年はより慎重に丁寧に! と思っています。

 一方で「続けること」に重きをおくと守りに入りやすいので、いつ終わってもいいという気持ちで、新しいことも挑戦したいです(と思って昨年末に、PRESIDENTの1/26発売の号のため新しい取材先に行ったら片道2時間かかり…でもすごくいい取材で、心動かされました)

 

 発売中のエコノミストで「空き家整理」の話、

 サンデー毎日で「冬の果物」を管理栄養士の望月理恵子さんに取材して書きました。

 私は一番好きな食べものーー「いちご」かも。父方の祖父母に育てられたのですが、幼い頃、〝自分は余所者〟という意識があって「いちごが食べたい」って言えなかったんですよね。だから大人になって自分でお金を稼ぐようになったら、好きなだけいちごを買うんだって思っていました。でも自分の子どもたちが小さかった頃は買っても取られてしまうので食べられず、ここ5年くらい、やっと存分にいちごを楽しんでます。高いですが3日に一回は買っているかも(笑)。今年もたくさん食べられますように。