人ひとりのことだけど、重いよね
だいぶご無沙汰してしまいました。修行、修行と言っているうちにもう3年がたちました。お年寄りの中には、他の施設に移った方、旅だった方など、相当の別れもありました。仕事は相変わらず、食堂準備や片付けや洗濯などですが最近、疑問に感じたことがありますそれは、昨年10月あたり、夕食中パーキンソン病のM子ばあちゃんが、急に食欲がなくなり、ご飯が固いと言い出しました。確かに最近、喉につかえることが多く、薬も、とろみのイオン水にしたりした。M子さんの変化には薄々気がついていた。そして、ササエは、お粥にしたらどうかと勧めました。すると、M子ばあちゃんは、「一度、粥にしてくれと、頼んだんだよ。だけどね、断ったから、また言いにくいんだよ」と言う。どういうことかというと、M子さんは、ご飯をお粥に変えると、おかずがつかないと、思い込んだらしく、後から粥を断ってしまったらしいのだ。ササエは、だったらもう一度言えばいいし、私が言ってあげる。とナースセンターに行った。すると、そこにはフロア長、看護師が3人いた。そして、ササエが最近ご飯が飲み込みにくくなったこと、むせること、説明をすると看護師たちが耳を疑うようなことをクチグチニ言った。「あら、そんなこと無いわよ。今日のお昼だって、ちゃんと食べてたわよ」「そうよ、そうよ。ちゃんと食べてた」「うん、うん、大丈夫」ササエは「それで、一度お粥をお願いしたんだけど、副食かつかないと勝手に思い込んで断ったらしいんです。でも、やっぱり、むせるし、普通食が食べられなくなってきているんです」そう言ったのですが、誰もとりあってくれなかった。フロア長が、「じゃあ2週間ほど様子を見て、駄目ならお粥にしましょう」それでササエは安心して、食堂に戻った。それから2週間、何もフロア長から、お粥の件の話はない。そして、しばらくするとM子さんの姿が見えない。入院したとのこと。消化器の病気で、腸になんらかの不調があり手術するとのことだ。ササエは、今も思い出す。看護師3人の心無い言葉や対応。施設が早く症状を把握していれば、病は避けられたのかも知れない。仮説だからなんとも言えないけど、本当に人の命や気持ちをどう思っているのだりうか?入院して、1ヶ月、M子さんは、すっかり痩せて、言葉も言えないくらいに衰弱して戻ってきた。人、ひとりのことだけどやはり、重いよね。