焦がした涙 | 何もない明日

何もない明日

朗読人の独り言




焦げたアロマオイル
苦い涙の匂い
指の先で掬って
巣食った心を救って



溶けたアイスケーキ
甘いいつかの記憶
目の前に標して
記したノートを印して



目で追って繋いで
掌で確かめて
記憶と匂いだけで
続いてゆく日常を



どうか壊して
「助けて」となぞる
苦いアロマオイルで
ノートの後ろに