20年目の歌手ユンナ、20年前の自分を癒す | 我楽多箱

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K-POP関連の気になった話題をスクラップブック的に綴る気まぐれなブログ。

 

 

 

「20年間、途中で辛くて諦めそうになったこともあり、様々なことを経験しました。

しかし、その度に"あなたの歌は続ける価値があります"と応援してくれたエンジェル

投資家(angel investor)のおかげでここまで来れました。」

歌手ユンナがデビュー20年目にしてキャリア最大の瞬間を迎えた。ユンナは今月3日、

ソウル松坡区(ソンパグ)のオリンピック公園KSPOドーム(旧体操競技場)で20周年

コンサート「20」を開催した。3日と4日間にわたって行われた今回の公演の席は完売

した。歌謡界史上6番目に体操競技場で単独公演を行った女性ソロ歌手として記録され

た。

ユンナは2022年には3千人規模のオリンピックホールで公演を行った。そして「EVENT

HORIZON」がチャート逆走した後、2023年3月には5千人規模のハンドボール競技場で

公演を行った。そして1年が経ち、1万人以上を収容できる「体操競技場」に進出した。

ユンナは長い間、安定したチケットパワーを持つアーティストだったが、このような上昇

を予想した人はいない。

 

 

体操競技場で輝いたユンナの野心

キャリアを通じてアルバムや公演を通じて様々な野心を見せた歌手らしく、ユンナは

大きな舞台をうまく活用するために格闘した。特に6thアルバム『End Theory』(20

21)に込められた宇宙に向けた野心を表現するためには、このくらいの規模の舞台が

必要だった。

特にユンナは、今回の公演に導入された「イマーシブサウンドシステム」に大きな自信

を見せた。通常の体操競技場に投入されるスピーカーの3~4倍の数のスピーカーが設置

された。座席に関係なく均質な音を響かせるとともに、様々な楽器の音が立体的に伝わ

った。

横に大きく広がるLEDスクリーンには、広大な宇宙と天体の映像が交互に映し出された。

中央制御で動く応援棒も、ライブの臨場感あふれる体験を完成させた。Coldplayなど

ユンナが尊敬するスタジアムロックバンドの影響もかなり感じられました。

6集収録曲「PRRW」の壮大なサウンドと共にユンナがステージに登場した。「Black 

Hole」、「水の旅行」など6集アルバムに収録された曲が続いた。「水の旅行」のクラ

イマックスで強烈な高音が会場を埋め尽くすと、客席のあちこちから歓声が聞こえて

きた。ユンナは「アイスブレーキングをするのに時間がかかった」と体操競技場が与え

る緊張感を告白した。しかし、その告白に恥じないほど、ユンナはあっという間に大型

公演場を支配した。

ユンナはこれまで発表した300曲余りの曲の中から今回の公演のために20曲を選んだ。

その曲の面面はファンの予想を覆した。韓国デビュー曲「Audition(Time2Rock)」は

圧巻だった。"ピアノ私だけのメロディーで数々の夢の中で輝いてしまうよ"という10

代のユンナの歌が30代のベテラン歌手ユンナの口から流れ出た。SBS「人気歌謡」で

デビューした18年前と同じ姿で、ピアノを弾きながら歌っていた。

多くのオールドファンはユンナを初めて知ったあの頃を思い出したことだろう。他にも

「어린 욕심(幼い欲)」、「アリス」など、ライブでは聞けないと思っていた、あるいは

記憶の向こう側に引っ込んでいた歌が響き渡った。 「傘」、「비가 내리는 날에는(雨の

日には)」、「오늘 헤어졌어요(今日別れました)」など、大衆に知名度の高いバラード

ナンバーが選曲表から外れたのには理由があった。

 

 

 

周年記念公演で、ユンナは自分のルーツがロックであることを明らかにした。挨拶を

する時は元気で陽気な姿で一貫していたが、マイクを握るとすぐにロックスターに

変身した。重厚なギターサウンドと共に再び高音を披露した「Supersonic」、「彗星」、

「c/2022YH」ファンを椅子から立ち上がらせた「Rock Like Stars」、「Telepathy」、

「Ort Cloud」などアップテンポのロックナンバーが次々と続いた。精力的にステージ

を駆け抜けたユンナは、自分に第2の全盛期をもたらした「EVENT HORIZON」で本

公演を締めくくった。


20年を振り返るユンナの姿勢

アンコールリクエストに応えてステージに上がったユンナの選曲は、先ほどの曲に

比べて落ち着いたものだった。ユンナは幼い頃の自分を思い出す曲「스무살 어느 

날(二十歳のある日)」を歌いながら涙を流し、20年前に日本で発表した曲「思い出は

にできない」の韓国語バージョンを歌った。'二十'という公演名にふさわしくユンナ

は20年前の自分と対話した。

「いい大人になろう。美しい町を歌う人になろう。いい大人になったことを祝福する

よ、ユンナだよ」(VTRを通じて伝えられた、ユンナが20年前の自分に送るメッセー

ジの一部。)

20年前、日本の渋谷の小さなカフェでピアノを弾いていた10代の少女は、今では体操

競技場を2日間完売させる大物歌手に成長した。デビューアルバムよりも最近のアルバ

ムをよく知っている世代が会場を埋め尽くしたのも、現在進行形のアーティストの証拠

だ。気の遠くなるようなことがあった」というユンナの言葉通り、その過程には浮き沈

みや逆境、停滞もあった。

希望的な歌を多く歌った歌手だが、ユンナはよくあるヒーリングエッセイのような話は

しない。むしろ「生きていたらここまで来た」と淡々と語る一方、その過程を共にした

大人とファンへの感謝を表した。20年は長い年月だ。「기다리다(待つ)」(2006)の朴訥

な心が「EVENT HORIZON」(2022)の中で成熟した別れへと成長するだけの時間だ。

勿論、「自分が一番」と信じていたピアノロックの少女を強い大人に成長させることが

できる時間でもある。

「待つ」の20周年バージョンを最後の曲として選んだユンナは、ファンに「(デビュー

当初のように)小さな劇場になったとしても、いつも同じ場所で歌う人として残りたい」

と次の出会いを約束した。ユンナが話した次はかなり早く訪れる予定だ。大田と大邱、

光州、釜山での全国ツアー公演、下半期の小劇場、大劇場、全国ツアー公演など、あと

18公演を控えている。絶え間なく拡大するユンナの世界を収める正規7集も今年発売

される予定だ。

 

 

(Oh my Star)

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前回のNEWSISさんのコンサートレポートと被る部分が多いのですが、ユンナの

デビュー20周年記念コンサート「20」についての記事をもう一つ。自身の音楽の

起点であるロックを念頭に置いたコンサートだったという事でこれまでのライブ

とは一味違ったセットリストになったのでバラード歌手としての顔を見知る新規

のY.HOLICSさんには新鮮さを、古くからのY.HOLICSさんには懐かしさに思わず

感涙を与えた良いコンサートだったんだろうなと行けなかった自分は推察してい

ます。

 

もし仮に日本公演が実現したら日本での活動曲を思いっきり聴きたいという気持ち

がある反面、06年に韓国デビューしてからの初期のロック色強めのナンバーを是非

聴いてみたい気持ちも強くと…以前、とある韓国アイドルグループが行った今でいう

ファンコンに近い形式のライブを日本で昼夜2公演方式で開催した際、片方の公演は

日本語楽曲中心、もう片方は韓国語楽曲中心という面白い開催形式があったので

是非ともこの方式の採用をお願いしたいです。(厚かましいにも程がある自分…)