おはようございます。
今日もよろしくお願いします。
6月24日の日経夕刊から抜粋します。ちょっと長いかも?ゴメンナサイ。
国民年金納付率59% 昨年度、7年ぶり改善 目標は下回る
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厚生労働省は24日、2012年度の国民年金保険料の納付率が59.0%だったと発表した。前年度の58.6%から7年ぶりに改善したが、目標とする60%は4年連続で下回った。非正規労働者が増え、若者を中心に未納問題は依然として深刻だ。都道府県別では東京都や大阪府など大都市圏での納付率が低かった。
ここまで
年金を納めている人は6割弱…やっぱり破綻するのでは?
この数字から、そんなことをお考えの方はちょっと早計かもしれません。
一緒に数字を見てみましょう。
まず基本ですが、原則として、国民年金には20歳以上60歳未満の人がすべて加入します。
今回の記事の納付率59%は、すべて加入した人に対する割合ではありません。
国民年金に加入する人は、三つの種別に分かれます。
専門用語で…
第1号被保険者:自営業者やその配偶者、学生など 約1,900万人
第2号被保険者:厚生年金保険や共済組合(公務員が加入)に加入している人 約3,890万人
*厚生年金保険や共済組合に加入すると、自動的に国民年金にも加入します
第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている配偶者 約980万人
納付率59%は、第1号被保険者である約1,900万人に対するものです。
第2号被保険者は会社等から保険料が天引きされますから、原則100%納付しています。
第3号被保険者は第2号被保険者とその会社等が支払った保険料からその保険料を捻出します。つまり、第3号被保険者の方は保険料を支払っていません。制度上、支払義務がないわけですから、第3号被保険者に関しては、納付率云々の議論はあり得ないと思います。
私はこう考えます。
納付していない人は、約1,900万人×41%=約780万人です。
この約780万人が、第1号および第2号被保険者の中で占める割合は、約780万人÷(約1,900万人+約3,890万人)=約13%です。
したがって、真の国民年金の保険料納付率は約87%と言っていいと思います…この数値が高いか低いかは別として、それ相応の納付を確保しているのではないかと考えます。
強引すぎますか???
見逃してはならないのは、この中で数字として表れていない、第1号被保険者の中の「全額免除」の適用を受けている方。つまり、生活保護を受けていたり、やむを得ず障がいを負っている方です(約590万人)。この方たちは、納付しているということになっています。
ちょっとした年金保険料に関するお勉強でした…。
どうぞ、良い休日をお過ごしください。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
(注)ご理解いただけるように分かりやすく書きました。さまざまな例外がありますので、その点はご理解くださいませ。