空白 | こぶたのしっぽ

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空白 (Switch library)/井上雄彦
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「空白」を読みました。

今年3月、「バガボンド」が連載再会されました。

突然、といった印象でした。

私の記憶が正しければ、1年10ヶ月ぶりぐらいになると思います。

この本は、その「バガボンド」休載中に行われた「SWITCH」誌上で行われたインタビューを

まとめた1冊です。

これだけ長きに渡って休載していたのは何故なのか非常に興味がありました。

理由が知りたくてこの本を手に取りました。

バガボンドが休載したのは、2010年6月。

当初はいつ再会されるのかな?3ヶ月くらいかな?

もしかして、週刊ペースがキツイから書き溜めて掲載されるのかな?とか、

勝手に想像したりしていたものですが、遂にその年のうちに連載は再会されることはなく、

そして年が明けて2011年やはり再会されず、そして震災が起こり、私の頭から「バガボンド」

が消えました。

さらに2011年が終わり、年が明けて、そういえば「バガボンド」が再会されていないことに

改めて気が付きました。

「これはもしかして・・・・」と、無意識のうちに覚悟を決めていたキライがあったのですが、

突然、今年連載が再会されました。

ホッとしたというのが正直なとこでした。

驚いたもので、休載前のストーリーをキッチリ覚えていました。

スムーズに読んでいます。

それはさておき、この本を読むと、「バガボンド」を描く事に関してはかなりのエネルギーが

必要とされているのだな、というのが改めて感じられます。

もう一つ、自分の中で疑問だったのが、「バガボンド」は休載しているけど「リアル」は普通に

連載が続いている事でした。

「リアル」が普通に連載されているという事は、作者が体調的に漫画を描けないわけでは

ないと想像されたので、ますます「バガボンド」休載の理由を知りたかったのでした。

一言で言えないかもしれませんが、やはり巌流島の決戦までどうもって行くか、

そこまでの過程に持っていくまでの準備というか機運が作者にとってまだ訪れていない

ような非常に作者にとって難しいところなのかもしれません。

連載が再会されたものの、その辺の作者の精神面はまだ道半ばのような印象が

この本を読んで感じた印象でした。

ただこの本を読んで思ったことは、それも含めてこれからの「月1連載」になった「バガボンド」

を読んでいきたいなということでした。

おそらくもう、武蔵と小次郎しかいないであろうと思いますが、巌流島までゆっくりと

これからも「バガボンド」を読んでいきたいと思います。

願わくば、もう長期休載がない事を願って。

(あたまっち)