「被匿ー刑事・鳴沢了」堂場瞬一 | こぶたのしっぽ

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被匿―刑事・鳴沢了 (中公文庫 と 25-9)/堂場 瞬一
¥900
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買ってきました。


刑事・鳴沢了シリーズ。


新しく赴任した前日に地元代議士が橋の上から転落死する事件が起きていた。


ロクな捜査もされないまま事故死と判断されたことに疑問を抱いた鳴沢は、独自に捜査を始める。




”原理原則の男”鳴沢了。


このシリーズを読むのは2冊目ですが、主人公・鳴沢のキャラクターの魅力が分かってきました。


前に読んだ「讐雨」 は展開が結構派手で、グイグイ引き込まれて読みました。


今回は閉鎖的な地域社会を軸に、話が進んで行きます。


展開は、地を這うようにゆっくりと、ズッシリと動いていきます。


この土地で誰と誰が繋がっているのか?


予想もしない人物との繋がりが分かっていくにつれ、事件の全貌、その地域の人間関係の根深さ、”負”の部分が明かになっていきます。


ともすると、地味に見える展開ですが、気付けば作品に引き込まれていました。


特に、今回は鳴沢の相棒となる刑事・藤田の魅力も外せないと思います。


鳴沢のブレーキ役を自認?しつつ、鳴沢と良いコンビを見せてくれます。


読み終わってから、「ああ、藤田の存在は結構大きいな・・・」なんて思いました。


やはり、このシリーズは面白いので、本屋でまだ読んでない作品を見たら買って読みたいと思いました。


ちなみに、何故かこの「被匿」だけアマゾンに画像がなくて、ちょっと悲しいというか、寂しいです。