今日は娘家族と東武動物公園に行って…ま~疲れました。



 なのにまた少し夜更かしをしてしまった。今日の暑さを予想して慣れぬ化粧をしたままの顔を洗おうと腕時計を外したのに。



 つい回したNHKーBS…そこで現在のスタニスラフ・ブーニンを採り上げた番組をやっていたからです。



 今60前の彼が、19歳でショパンコンクールの優勝を果たした時、NHKがそのもはや、何日にも渡る大会を特集した番組を作ったのです。



 そこで、番組は彼ブーニンが、ワルツ4番猫のワルツ、を驚異的スピードで弾いた、と表現しその勢いのまま優勝した顛末を番組として流した…。



 背の高いイケメンでピアノの巨匠となった彼に、日本人女性ファンが沢山出来た…。



 んでその後彼はどうしたか…。



 彼は昨年、10年ぶりに日本でコンサートツアーを行った、そのドキュメンタリーがさっき見た番組でした。



 フワッとした暖かみ、よりはシャープな音色とスピード、が特徴の彼の演奏は…正直私の趣味ではありません。



 それでも見たのは…何でもいいのです!ショパンが沢山聞けるなら!



 期待に違わず、別れの曲、幻想即興曲、なんてのは出て来ませんでした。(^_^;)



 さて、番組で一番注目だった場面は…ぶっちゃけ順調に世界で指折りの巨匠、とはなっていない彼の厳しい人生、を応援する一人として出てきた、ジャン・マルク・ルイザダとの関わり。



 ナレーションはルイサダ、と、サに濁点を付けていなかったので早速ウィキで名前の綴りを見ました。



 間違いない!濁点は要ります!ルイザダ、です彼の名前の読み。



 そのジャン・マルク・ルイザダはその、日本でブーニンファンを沢山産み出した番組で他に注目された1人で、やはり上位の成績でした。



 でも彼とブーニンでは、その弾くショパンは、音色から始まり全然違う。



 ブーニンはとにかく、スピーディーでシャープ。



 ルイザダは、強調したい部分を強調する…丁寧ながら癖のある、どちらかと言えば超特急の演奏ではない。



 その生み出すショパンの音質はまるで違うのに、ブーニンとすルイザダは大変気が合い、一緒に食事もしたそうです。



 ロシア語、フランス語、分かったんだろうか?( ・ε・)



 楽しく食事していたら、突然割って入ってきた感じの悪いおじさん…それはKGBでした。



 ペッパー警部かよ。



 ペッパー警部よりずっと深刻です。国の命令で動いている機関の人物ですから。



 リヒテルの師匠だったゲンリヒ・ネイガウスの孫でサラブレッドのロシア人ピアニストが権威あるコンテストで上位の成績を取ろうとしている…既に目立ってしまっているブーニンでした。( ・ε・)



 僕と一緒にフランス行こうよ!なんてうっかり言えない雰囲気だったとルイザダは言ってました…。



 ショパンコンクール優勝、の名誉を得ても、ロシア(ソ連)でのブーニンは不自由な事ばかりだったそうです。



 しかも…信じられないけど彼は1型糖尿病。



 そんなんで良くショパンコンクールの長丁場と練習漬けに耐えたな…。( ・ε・)



 結局不自由なブーニンは、大いなる支援者である母と、ドイツに亡命。



 ケルンで…日本人女性、中島栄子さんと出会い結婚。



 ケルンと東京に拠点を持つ日々だったそうです。ちなみにブーニンはドイツ語を喋ってました。



 そんな彼は実は演奏も大変で…と思っていたらある日転び…。



 糖尿病のせいで壊死している足の切断の危機に陥り…。



 ドイツの進んだ医療のお陰で一部切断となり…今に至る。



 左手は不自由でパーフェクトには弾けず…。



 やっとここ10年で、ショパンを含むコンサートを開こうか、という状況になったそうです。



 妻・栄子さんの出身地は南房総、という事でコンサートの皮切りは館山。



 長岡と…。



 どこだっけ?



 とにかく、11月の終わりには川口リリアに来たそうです。


 

 ありゃ~ご近所じゃん!でもその時期私は家のリフォームでそれどころではなく…も何も知らないし。



 知ってたって…趣味じゃないし。



 でも…彼の演奏には…そういう訳で完璧を求めてはいけないのです。



 そんな中、リハーサルを見る奥さんは、駄目!それは本当のブーニンさんじゃない!



 な~んて事も言えちゃう。要するに速過ぎると言うのです。



 そうだそうだ!



 ブーニンからしたら、年取ってせっかちになり…つい速く弾いてついて行けなくなってちゃんと弾けなくなる、のだそうで。



 身体の不調、というハンデが無いとしても…彼は速く弾いてしまうタイプ。



 その逆の人も多いので、とはいえまぁ…肯定も出来ないけど。



 聞こえてくるショパンの音色は嬉しく…だけど…。



 リリアにうっかり居なくて良かったです。ブーニンのファンばかりの中で私なら…。



 えっ?えっ? とか おーい!とか連発してしまっていたと思います。



 決して、話にならない、崩壊、自壊した演奏ではないのですが…。



 音符とチゲーヨ!は…一杯でした。



 彼に支える人がいて、それが日本人で、昔の番組のお陰で日本にファンが居て…日本で知名度も高くて…ある意味良かったです。



 阪神淡路の時も演奏してくれたようで、ちなみにピアノの音色の違いが良く分かりました。



 ちなみに今のブーニンの愛用ピアノは…あの歴史の浅いイタリアの、ファツィオリのピアノです。