京都王将社長射殺事件に使われたイタリア製の小型拳銃の謎 | Mr.Gの気まぐれ投資コラム

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ベレッタM950(Beretta M950)

25口径のイタリア製小型拳銃といえば、これしか想像がつかない。

 

まあ、おもちゃみたいなやつだ。

 

事件当初は25口径の小型拳銃でサイレンサーが使用されていた可能性ありとしか報道されていなかったので、ブローニング・ベビーかコルトポケット(Colt M1908)あたりかな?と想像していたが、事件から9年経った今、突然「イタリア製の小型自動拳銃」と報道された。

 

ブローニング・ベビー(FM Baby Browning)

コルトポケットM1908(Colt Poket M1908)

 

イタリア製の25口径ピストルならベレッタのM950である可能性は高いと思うが、何故かその銃のスペックについては詳しく公開されていない。

イタリア製という限り、恐らく警察では機種まで把握していると思われるが、現場に残された薬莢及び弾頭のライフリングマークからメーカーや機種まで絞り込めるのかどうかは分からない。

誰かの証言があった、もしくは使用されたチャカ(拳銃)現物が押収されている可能性も否めない。

田中容疑者の実行を立件するためには、おそらくこの銃器が重要なのだろうと思われる。

 

事件当初は、銃声を誰も聞いていないということからサイレンサー(消音器)を使用した可能性もあると報道されており、25口径の小型拳銃とサイレンサーの組み合わせを使用することで有名な中国人の殺し屋が実行犯ではないかとの憶測も飛び交っていたが、今はそのような話はどこかに行ってしまい、工藤会の田中容疑者が実行犯である可能性が高いと報道されている。

 

この事件に関しては、色々と捜査において不手際があったとされる京都府警の執念は感じるが、事件から9年も経った今、この事件の核心であるところの「背景に何があって、誰の指示で、誰が社長を殺害するに至ったのか?」ということは私にはもうどうでもよいが、実行犯が使用した銃が何で、何故その銃を選んだのかは興味をそそる。

 

使用された銃が、このイタリア製ピエトロ・ベレッタM950だとすると、サイレンサーが使用された可能性は極めて低くいように思われるが、だとすれば、銃声を誰も聞いていないのも不思議だし、そもそもこの銃の選択が意図的ではなく、それしか選択肢が無く、まあこれでいいか程度の判断だったとしか思えない。

 

プロの殺し屋が、敢えて25口径(25ACP)や22口径(22LR)のオートとサイレンサーの組み合わせを選ぶなら腑に落ちるが、サイレンサーの使用前提でなければ特に25ACPのオートはプロの適切なチョイスではないだろう。

 

サイレンサーの使用を前提とすれば、22LRではなく初速の低い25ACPの選択は殺しや的には十分有り得る。25ACPのオートとサイレンサーの組み合わせで得られる消音効果は絶大だろう。

 

しかし、使用された銃がベレッタM950となると、サイレンサーの使用オプションが思い浮かばない。

独自にサイレンサーを製作し、銃身に取り付け加工を施したとは考えにくい。

 

サイレンサーの使用前提でなければ、証拠品の薬莢が残るオートではなく、もっと入手が楽であろうリボルバーでも良かったし、確実に殺傷するのであれば22LRか9mmパラのオートで良かったのでは?

 

銃弾4発は、胸や腹に命中していたとのことだが、頭や心臓を狙うことも可能だったとして、なぜ敢えて即死にはならない胸や腹を狙ったのか?も謎だ。

 

殺傷力の低い25ACPのオートを、サイレンサーを付けずに使用して、急所を敢えて狙わない場合、銃声に気付いてすぐに人が来た場合には助かっていたかもしれない。

 

苦しませるためにわざと急所を外して撃ったのでないかとも言われているが、それも今となっては犯人にしかわからない。

 

このように、使用された銃が”イタリア製”というだけで銃器マニアには色々な妄想が広がってしまう。

 

「中華料理チェーン「餃子の王将」を全国展開する王将フードサービス(京都市山科区)の社長だった、大東隆行さん(当時72歳)が2013年12月に本社前で射殺された事件で、銃撃に使われたのが、イタリア製の小型拳銃とみられることが、捜査関係者への取材で判明した。京都府警と福岡県警の合同捜査本部は、特定危険指定暴力団・工藤会系組幹部、田中幸雄容疑者(56)=殺人などの容疑で逮捕=が使用したとみて入手経路などを調べている。」