香港ハンセン銀行で金貨(カンガルーコイン)を売ってみた | Mr.Gの気まぐれ投資コラム

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香港を拠点に活動する個人投資家であり、自称「投資戦略予報士」Mr.Gがお伝えする海外投資の生情報。
ねだるな勝ち取れ、さすれば与えられん!

 

2年前の2017年3月以降、香港のHang Seng Bank(ハンセン銀行)でゴールドバーや、ナゲットコイン(金貨)を購入するにはハンセン銀行の口座を持っていなければならなくなった。

 

私は2013年頃に1オンスUSD1,400以上でオーストラリアのカンガルーコインをこのハンセン銀行で購入していたが、その後最近に至るまでUSD1,400以上に金の価格が上がる事がなかったため、塩漬けにしていた。

 

7月になって金の価格が上がってきて、1,400ドルを5年ぶりに超え始めたので、1,200ドルあたりで仕入れていたHSBCのペーパーゴールドは全部売却した。

 

しかし、金庫に仕舞ってあったゴールドコインはまだ一度も売ったことがなかったので、この機会にハンセン銀行で買った金貨をハンセン銀行で売ってみることにした。

 

買うときには口座が無ければ買えないということは分かっていたが、果たして売るときにはどうなのだろうか?

 

口座が無ければ買い取りはして貰えないのか?

 

結論から言うと、売るときにも口座が無ければ窓口での買い取りはして貰えない。

 

売ったお金は、口座への入金のみで、現金での買い取りはして貰えない。

 

しかも、仮に口座があったとしても、買ったときのレシートが無いと買い取ってもらえる個数は一日に20枚(20オンス)位までといわれる始末。

 

私は口座を持っていたが、さすがに6年以上も前に購入したときにレシートの持ち合わせは無く、その日は20枚を売却して撤収した。

 

折角その日は1,450ドル近い高値だったのに残念この上ない。

 

参考までに、近所の宝飾品チェーン店「周先生」に行って1オンスカンガルーコインの買い取り値を聞いてみたところ、同日のハンセン銀行の買い取り値と比べて3%ほど安い感じだったので売るのは止めたが、翌週には3%以上値段が下がったので今から思えば周先生で売ってもそんなに損ではなかった。

 

今後、金の購入に際しては、売るときのことを考えて購入時のレシートを現物と一緒に保管しておかれるのが良いだろう。

 

金の現物保有は、ある種のブーム性はあったものの、たった10枚の1オンスコインが150万円という現状の価値と保有する満足度を比較するとイマイチ満足感に欠けるということと、仮想通貨(電子通貨)の普及していくこれからの世の中を考えたときに、売り買いの流動性があまり良いとは言えないめんどくさい資産に成り果ててきている感が否めない。

 

仮に、今後数年のスパンで見れば2,000ドル近くまで上がる可能性はあるにしてもだ。

もしキャピタルゲインを狙って購入するのならすぐにネット上で売り買いができるHSBCのペーパーゴールドのほうが良いだろう。

 

過去10年くらいの間に、不動産を含め「現物主義」ということについて試行錯誤してきたが、この数年の間に急速に起こっていてこれからも間違いなく進む「通貨のデジタル化」というトレンドの中で、流動性の無い現物資産は、それを保有維持することが趣味か、もしくは保有によって得られる満足度が非常に高いものでなければ、いくら価値が増えたところでそれを①売却して②現金化し③現金を金融システムに投入して使用可能な状態にする(電子化も含めて)というアナログなプロセスを経なければお金として使えるものにならない。