「偶然に導かれる運命を侮ることはできない。
偶然で投資を始めた私が言うのも変だが、あなたが投資を始めるかどうかもこの偶然に依るとすれば、投資を始めるのに理由など要らないということかもしれない。
理由はなくとも、投資をしないあなたが、偶然投資を始めるようになって、それがあなたの人生をより良く変えてくれる奇跡を心から願う。」
・・・これは4年前の2015年4月にに書いた記事だ。
つまり、私が投資に関わり既に17年が経ったことになる。
4年経った今でもこの感覚は変わらない。
私にとって2000年以降になって人生の転機は3度あったように思う。
そして今年は、どうも4度目の転機が訪れているようだ。
① 2001年9月11日の全米多発テロ。
https://www.businessinsider.jp/post-175023
これをきっかけに世界秩序の崩壊を実感し、今後の人生を見直すこととなった。
投資の道を歩むことになった理由ももこの事件に端を発するような気がしている。
この18年近く前の事件が、いまだに米国とテロ組織の戦いという形で現在に至るまで糸を引きつつ、テロ活動を防止するためのマネーロンダリング防止という側面からタックスヘイブンを利用した投資活動に大きな影響を与えているのは皮肉なことだ。
② 2008年9月15日のサブプライムショック(リーマンショック)
https://toyokeizai.net/articles/-/237706
世界では日本だけで「リーマンショック」と呼ばれるサブプライムローンの破綻に端を発する世界的な不況が2番目の転機だった。
多くの“投資をしない”友人たちが、この時に会社を辞めて投資の道を選んだ私が大丈夫かどうかをやや嘲笑ぎみに心配してくれたようだが、心配どころかこの時がまさに海外投資にマーケットが加速するブレークポイントだったといえよう。
リーマンショック以前に投資をしていた人たちの多くは、株式や投資信託(ファンド)、流行りだったヘッジファンドなどを中心に、一括資金を投資している方が大半だった。
そのような既存投資家は資産を大幅に目減りさせてしまったが、それをきっかけに市場は「積立投資」のメリットに注目するようになり、オフショア投資の世界も、かの「フレンズプロビデント」ブームの到来や、海外に資産を移転しようとする方々のHSBC口座開設が加速したりした。
そう、つまり私にとってはチャンスの到来だったのだ。
③ そして3つめは、やはり2011年3月11日に起こった東日本大震災だったと思う。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E9%9C%87%E7%81%BD
ちょうど日本への帰国便を待っていた私は、香港の空港でテレビのモニターに映し出された光景に愕然とさせられた。
間違いなく、この瞬間に自分の人生観は揺らがざるを得なかった。
この年以降、完全にビジネスの本拠地を海外に移し、香港に法人も設立してビザも取った。
日本という国を愛するからこそ、そこに縛られていてはならないと感じたからだ。
正直なところ、3.11震災以降8年間の投資環境はあまり良いものではなかった。
かつてはBRICsやNEXT11などと呼ばれた新興国ファンドは低迷を続け、結果として米国の株式市場以外はあまりぱっとしない8年間だった。
ブームだったフレンズプロビデントも2012年には日本市場から撤退し、その後も多くのオフショア金融プロバイダーが撤退した。
それでも、圧倒的に誰にも知られていない海外の生命保険や、オフショアの積立商品の市場は緩やかながらニッチな市場として成長し続けてきたように思われる。
特に近年では、運用の伸び悩むオフショアファンド積立に代わり、S&P500などインデックスに連動したファンドの積立や、運用性のある香港のホールライフ型生命保険などの台頭が顕著に見える。
今年は、私にとって3.11以降の大きな人生の転換期になるような予感がしている。
AEExやICGLといった博打案件の結果が見えるのも今年だろうし、マイニングマシンの購入資金を年40%で貸し付けるチベットマイニング案件も出口を迎える予定だ。
また、15年契約のマン島Zurich Internationalやフレンズプロビデントも今年満期を迎えるが、解約するかどうかは今年の運用結果次第というところだろう。
海外投資のコンサル事業に関しても、新たな展開を考えている。
IFAの下請けのようなIFAの存在に依存したビジネスモデルにはすでに限界に近づいている。
残された人生の時間をどこまで使い切れるかわからないが、運命に翻弄され続ける人生のなかで最善を尽くしたいと思う。