オフショアの積立プラン(セービングプラン)とは、
マン島の
フレンズプロビデント(FPI)
ロイヤルロンドン(RL360)
ジェネラリ(GENERALI)
ケイマン島の
インベスターズトラスト(ITA)
香港の
スタンダードライフ
アジアス
サンライフ
…といった、タックスヘイブンで登記された保険会社が提供する積立型の運用商品のことだが、最近ではこれらが、手数料が高く、運用性も言われているほど高くない、いわゆる「やる価値のないクソ商品」だというようなことを主張するネット上の記事を見かけたり、そのような話をする人がいるということを聞くことがある。
わたしは、個人的にこれらオフショアの会社が提供する積立プランというものが買う価値のない「クソ商品」だとは決して思わないが、もしそのようなネガティブな意見を聞いて、これらが「クソ商品」だと少しでも感じるようであれば、やっていない人はやらなければ良いし、やっている人であれば、損をしても解約してしまったほうが良いかもしれない。
そもそも、そのような認識を容易に持ってしまうような人は投資そのものに向いていないし、いかなる投資に手を出したところでまずそれで勝てることはないだろう。
証券化された投資商品というのは、パッケージであり、それがどのような投資商品であっても、そのパッケージを作った会社や、販売、流通、サービスに関わる会社や人に支払われるべきコストが手数料として組み込まれている。
もし、そのような比較的安全なパッケージというものを根本から否定するのであれば、相当なリスクを覚悟で投資に臨む必要がある。
そしてほとんどの場合は詐欺の餌食となるだろう。
つまり、パッケージ商品の否定は、究極的には何の手数料も誰にも払わずに、自分で見つけ出した何かに直接投資するしかないということになる。
ときどき私がつぶやく、HSBCで買うことのできる株の情報など、何の根拠もないし儲かる保証も何もないし、HSBCに支払う手数料以外、その情報で他人がいくら儲けようが、私自身には1円の得もないが、パッケージ化された商品に地味に投資を続ける代わりに、そのような博打を張ることができるのだろうか?
もしその度胸があるならば、9月までに1ドル以下で買って2ドル以上で売れとある筋から言われた8059.HK(Glory Flame)にオールインすればいい。
今なら0.5ドル~0.6ドルで買える。
もしかすると3ヶ月で4倍になるかもしれないし、ならないかもしれない。
ちなみに、買えと言われた1ヵ月前に1ドルだったものが、0.6ドル以下になっているので、1ドルで買った人は既に1ヵ月で約半分を失っている代物だ。
5年以上積立をしているフレンズプロビデントの運用がたとえ現時点でマイナスであっても、1ヶ月で半分を失うが、3ヵ月で倍になるかもしれない株と比較すれば、極めて健全で安全な大手メーカーの提供するパッケージ商品には違いない。
そして高度に完成されたオフショアの積立プラン(セービングプラン)というパッケージが、投資商品といわれる他のパッケージ商品と比較して、「クソ商品」であり得るとは思えない。
如何に優れた道具も、使い手と使い方次第だということなのかもしれない。