先週から、ブックメーカーというスポーツ賭博システムを活用したスポーツアービトラージが200億円以上の負債で破たんしたらしいという情報が入ってきているが、あまり具体的な細かい情報が手に入らない。
知り合いで、やっていた人の話では配当が止まっていたのは事実のようだし、いつもの役に立たない被害者の会弁護士団的なものが動いているといも言っていたが、正直、この案件の全体の構造が見えてこない。
どうせ破たんするだろうと思っていたのでどうでもいい話ではありますが、もし被害にあった人が読者に居られるのであれば、情報を集積して整理してみたいような気がします。
一番知りたいのは、最終的に資金が振り込まれていた銀行(多分香港)やその口座の名義人(会社)。
そして運用に関わっていた会社(香港?)などです。
運用に関わっていた会社はClub ISSEI Hong Kong Limited.という香港の会社であったと言われていますが、はたしてそうなのでしょうか?
それとも、その背後に実際に運用や配当を行う会社、もしくはそのシステムを構築した会社など、複数の会社が絡んでいた可能性もあるのでしょうか?
以前かなり信頼できる知り合いが、実際に自分の目でこのスポーツブックアービトラージ運用の現場を確認し、多くの人がその取引業務に関わっているのは事実であると言っていました。
聞くところでは、1000名近くのスタッフがPCの前にしがみついて作業を行っていたとのことです。
その人もかなりの額を出資していたようですが、どうなったのでしょうか?心配です。
チャーリーさんが以前に案内していたこれを勧める文面によると、これは投資ではなく、スポーツブックメーカーのアービトラージ運用を集団で代行する会社に対する融資という形態であるということです。
ということは、おそらく個々の契約書は「金銭借用契約」という形を取っていたと思われます。
そうだとすれば、今回の破たんと言われているのは、「貸した金が返ってこない」というありふれた話で終わってしまいそうです。
実際のところ、2年以上も配当は出続けていたようですから、100万円を投資した人でも5%の配当を2年もらっていれば120万は既に配当をもらっているので元は取れている人もたくさんいることでしょう。
どんなポンジスキームも最初は運用が行われていることが多いようです。
もともとの発想やシステムが如何に論理的で優れていようとも、永久に月5%などの高利回りで回り続ける配当型の投資案件はあり得ませんので、どこかで行き詰まってしまうわけです。
行き詰まった時点で、どうしようもなくなってトンズラするので、結果としてどれも詐欺になってしまうのです。
今回の場合、貸し付けた会社が倒産したという話であれば、正式に清算されてしまえば、借金返済の義務はその倒産した会社に無くなってしまうのではないかと考えられます。
中間で、この案件を勧めていた人たちには、手数料として利回りよりも大きい%が配当されていたようですが、その人たちが日本に於いて違法募集行為に関わっていたということにはなるかもしれません。
その人たちの罪が問われようとも、お金が返ってこないことに変わりはなさそうですが、勧誘の証拠やその人たちが手数料をもらっていた証拠などを手に入れないことにはそれすら困難かもしれません。
パターンとしては昨年破たんした121ファンドと非常によく似ています。
私が懸念することは、こういったものの配当を当てにして、別の投資の積み立てや、不動産購入の頭金積み立てに回していた人たちが居ることです。
本来であれば、配当は受け取らずに複利で運用していた方が良い話ですが、なぜか簡単にその罠にはまってしまう方が多いのには驚かされます。
年利60%で100万円を10年運用すれば1億円になりますから、積み立ても不動産も買わなくて良い話です。
現在進行形のFXファンドで同じようなものは山ほどあるようですから、もしそんな話に乗っかっている人が居られたら、すぐにでも足を洗ってください。
繰り返し申し上げていますが、こういったものの一連のスキームにHSBCの口座が関わっていたとしても、HSBCには何の非もありませんし、同じ人から勧められて、フレンズプロビデントなど正真正銘の投資商品を買わされていたとしても、フレンズプロビデントなどプロバイダーに何の問題もありませんし、関わりもないことです。
敢えて言うならば、金の為とはいえ、そのような詐欺的案件を勧めるための足場としてHSBCやフレンズプロビデントなど正統なブランドを利用し踏みにじるような人間と付き合っているような代理店の管理体制に問題があるとは言えます。
具体的な被害がフレンズプロビデントに及ぶようなことがあれば、そういった代理店に対して何らかの措置が取られることは考えられます。
結果として、日本人がフレンズプロビデントのような優良な商品を購入できる間口がさらに狭まっていくという悲しい現象に繋がります。