こんにちは、ヤン院長ですビックリマークニコ

 

突然ですが、以前はよく
「ウルサーマジ※1」という一言で
リフティングがすべて語られていた時代がありました。

※1 ウルサーマジ:ウルセラ(HIFU)とサーマジ(RF)を組み合わせた韓国独自の表現。この2つがリフティング施術の代名詞として広く使われていた。

ところが最近のトレンドは少し変わりました。

 

顔を一つの塊として見るのではなく、
層をより細分化し、それぞれに合った方法で
リフティングを設計する方向へと
トレンドが移り変わっています。

 

 

その中でも最近特に注目されている層が
2つあります。

 

筋肉層、そして皮膚層です。

 

私個人的には、この2つのうち皮膚層は
時間が経ちデータが蓄積されるにつれて
さらに脚光を浴びる領域になると感じています。

 

 

ただしこの皮膚層は、
以前は適切にタイトニングすることが
容易ではありませんでした。

 

他の層と異なり、
温度を少し上げすぎるだけで
やけどなどの副作用リスクが
急激に高まる領域だったためです。

 

そのため
「強くエネルギーを与えたくても、
安全に加熱する手段がなかった層」
でもありました。

 

ところが
ソフウェーブの登場により、
状況が少しずつ変わり始めました。

(なお、当院サルティネにはまだソフウェーブはありません😢)

 

 

今日はソフウェーブが
どのような原理で作動するのか、
従来の超音波リフティングと何が違うのか、
そして長所と限界は何かを
順を追って解説していきます。


ソフウェーブ、核心だけを押さえる

ソフウェーブは
SUPERB™※2という方式の
超音波技術を使用します。

※2 SUPERB™(Synchronous Ultrasound Parallel Beam):複数の超音波ビームを平行に配列して照射する技術。従来のHIFUのように一点に集束させるのではなく、「熱の柱(サーマルカラム)」を形成することで真皮層に均一な熱凝固ゾーンを作り出す。

名前が少し難しく感じられるかもしれませんが、
シンプルです。

 

 

従来のように一点に焦点を
集めて照射する方式(HIFU)ではなく、
複数の超音波ビームを配列して
「柱」の形で照射する構造です。

 

これらの平行ビームが皮膚内の真皮に到達すると、
あちこちに小さく規則的な
熱凝固ゾーン※3を形成します。

※3 熱凝固ゾーン(Thermal Coagulation Zone):レーザーや超音波などの熱エネルギーによって組織が凝固した微小な領域。この損傷に対する修復反応としてコラーゲンが新生される。

ターゲット深度は
1.5mmの真皮層にフォーカスを合わせます。

 

つまり表皮のすぐ下にある、
弾力と肌質を実際に左右する
核心的なゾーンを
正確に狙い打ちにするわけです。


他のHIFU機器と何が違うのか?

実は1.5mmをターゲットにすることは
一般的なHIFU(ウルセラ・クールソニックなど)でも
可能でした。

 

では、いったい何が
ソフウェーブを特別にしているのでしょうか?

SUPERB「熱の柱」? 正直なところ…

私の見解では、
熱の柱が大きな差を生み出すとは
あまり思いません。

 

最も重要なのは、
表皮の保護設計がかなり精巧であるという点です。

 

 

施術中は冷却が継続的に行われ、
安全にエネルギーを蓄積していくため、

皮膚へのダメージを最小化しながらも
真皮には十分なタイトニングが
できるように設計されています。

 

この点が思いのほか重要で、
冷却が伴わなければ
皮膚層を高温に加熱することはできません。

 

そのため従来のHIFU機器では
エネルギーを高く照射できず、
皮膚層への効果が物足りない結果でした。

 

しかしソフウェーブは
強力な冷却を伴うことができるため、
皮膚温度を60℃以上に上げることができます。

 

そしてこの高温は、
コラーゲン形成において思いのほか非常に!重要です。

現時点で、
冷却で表皮を保護しながら
真皮層に高いエネルギーを照射できる機器は、
ソフウェーブとクールソニック
この2つです。
(RF高周波では60℃以上に上げることが難しいのです)


限界点と注意点

もちろんソフウェーブの長所は明確ですが、
それと同時に限界を正確に理解した上で
アプローチすることがより重要です。

 

ソフウェーブのターゲットは
真皮層です。

 

これはすなわち、
SMAS筋膜層※4
深部の支持靭帯※5のような構造を
直接引き上げるリフティングは、
機器の設計上期待しにくいということを意味します。

 

※4 SMAS筋膜層(Superficial Musculo-Aponeurotic System):皮下脂肪の下に位置する浅表筋膜腱膜系。顔のたるみに深く関わる層で、HIFUリフティングの主要ターゲット。

※5 支持靭帯(Retaining Ligament):皮膚・皮下組織を骨や深部組織に固定する線維性の構造。これが弛緩することで顔のたるみが生じる。

ですからソフウェーブ単独では
「皮膚の下からぐっと引き上げる劇的なリフティング」を目指すよりも、

真皮をきめ細かくタイトニングする方法
と捉える方がはるかに正確です。

 

誤った広告を見て
がっかりされないようにしていただければと思います。

 

 

実際の臨床でも
顔がぱっと上に引き上がるというよりは、
皮膚がしっかりと引き締まり、
肌質がなめらかになり、
小ジワと弾力が徐々に改善される方向で
変化を感じるケースがほとんどです。

まさに「タイトニングを通じたリフティング」です。

 


もう一つ押さえておくべき点として、

ソフウェーブが副作用なく
皮膚温度を高く上げられる
数少ない機器であるという点は、

同時に痛みを伴わざるを得ない構造でもある
ことを意味します。

 

 

さらに、
ショットをどの方向とパターンで
設計するかによって、

「タイトニングを通じたリフティング」の効率も
変わってきます。

 

同じ機器でも、
どんな肌に、どの部位に、
どれだけ照射するかによって
体感できる結果はかなり異なります。

結局ソフウェーブは、
機器が良ければ自動的に結果が出る施術ではなく、
その機器をどう設計して使うかが
結果を決める領域
です。


一言まとめ

ソフウェーブ:皮膚層タイトニングのゲームチェンジャー。
皮膚そのものをしっかり引き締めるのは得意だが、
「深い層をぐっと引き上げるリフティング」はできない!

ソフウェーブのポジションはかなり明確です。

私たちがよく思い浮かべる
「SMASまで深く照射して引き上げるリフティング」
というよりも、

真皮をしっかりと立て直して
皮膚自体の力を高めるタイトニングです。

 

そのためリフティング目的での単独使用では
満足度が下がらざるを得ません。

 

一部のクリニックでごくまれに
「ウルサーマジ相当の効果がある」
と説明されるケースがありますが、

そのような効果は期待できないという点、
ぜひ覚えておいていただければと思います。

 

今日もここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ヤン院長でしたチューリップオレンジ

 

 

 

最後に

サルティネ医院では
「痛くない・美しい・自然な仕上がり」
を大切にしています。

ウルセラについての疑問や、痛み・麻酔についてのご不安など、
どうぞお気軽にお声がけください。

あなたの美しさを、丁寧にサポートさせていただきます。

お問い合わせ・ご予約はこちら▶︎https://lin.ee/XtBaYDf

 

こんにちは、ヤン院長ですニコビックリマーク

最近は週末のたびに
学会のスケジュールが重なっており、
少しあわただしく過ごしています。

 

開業医として
診療に集中する時間も大切ですが、
学会を通じて新しい知識に触れ、
最新トレンドを改めて整理する時間は
いつも大きな刺激と学びになります。

 

学会が多くて週末が忙しいです(笑)

今週はリフティング関連の学会に参加してきました。

 

学会でさまざまなセッションを聴きながら、

「これは多くの方に知っていただきたい」
「これはぜひブログにまとめておかなければ」

と感じる内容がかなりありました。

 

 

その中でも特にまとめたかったのが、従来のHIFU機器と
クールソニック・リフテラなどのペンタイプHIFUの
「決定的な違い」です。

 

以前、クールソニックに関する投稿をしましたが、
その流れを受けて今日は、

なぜクールソニックへの関心が高まり続けているのか、
そして従来の方式とどの点で決定的に異なるのかを
より深く掘り下げていきます。


顔は曲線でできている

ある意味、実にシンプルな理由です。
私たちの顔は「平面」ではなく、
全体がすべて曲線でできているという点です。

 

従来の超音波リフティング機器の限界も
ここから始まります。

 

カートリッジの構造上、
一度に複数のショットが一列に出るように設計されているため、
(一度に17ショットが出ます!)

 

施術時間は速くなりましたが、
細かく曲線に沿ってデザインするには
どうしても制約が生じてしまいます。

 

 

もちろん、この部分をかなり補ってくれるのが
メルツ社のウルセラのガイドラインです。

 

精巧に設計されたガイドラインのおかげで、
従来の機器だけでもある程度は顔の曲線に沿って
カバーすることは可能です。

 

それでも、最初から「ペンタイプ」で
一点一点を打ちながらデザインできれば、
顔の曲線に沿って施術者が思い描く理想のラインを実現するのに
確実にやりやすく、自由度が高いと
強く感じるようになっています。


筋膜層の厚さは顔の部位によって異なる

これが最も決定的な理由です。

HIFU※1がターゲットとする
筋膜層(SMAS)※2」は、
顔の部位によって厚さがまったく異なる
という事実をご存知でしたか?

※1 HIFU(High-Intensity Focused Ultrasound):高強度集束超音波。皮膚表面を傷つけずに深部の組織にエネルギーを集中照射し、コラーゲン生成を促してリフティング効果を得る技術。

※2 SMAS(Superficial Musculo-Aponeurotic System):浅表筋膜腱膜系。皮下脂肪の下に位置する筋膜層で、顔のたるみに深く関わる。HIFUリフティングの主要ターゲット層。

口周りは筋膜層が非常に薄く、
耳に近づくにつれて
だんだん厚くなる構造を持っています。

 

 

つまり、
同じショットでも
部位によってリフティングの効率が
まったく異なるということです。

 

そのため特定の部位では
ショットを十分に多く入れることでのみ、
リフティング効果が最大化されます。

問題は……
この「効率的なゾーン」のほとんどが
耳の下・頬の側面など
凹凸の激しい部位であるという点です。

まさにここで
従来のカートリッジが限界を露わにします。


曲面への密着が難しく、
正確な深さでエネルギーを届けることが
容易ではないためです。
(もちろん熟練した施術者であれば克服できますが)

 

一方、
ペンタイプのカートリッジは
こうした凹凸部位に沿って自由に密着できるため、
ショットを確実に入れるべき部位に
正確な深さと位置で照射することができます。

 


まとめ

結局、
顔の解剖学的構造を考慮すると、
曲面・凹凸部位に精密にアプローチできる
ペンタイプカートリッジが
リフティング効率を大きく高める理由が
ここにあるわけです。

 

私自身も美容皮膚科の分野に携わっていますが、
時間が経つにつれてますます感じることが一つあります。

「完全に理解していると思っていたことの多くが、
実は正確に把握できていなかったのではないか」

以前は当然のこととして受け入れていた概念も、
最近の研究や組織学的※3データを見ると
まったく異なる解釈がなされることがあり、
新しいメカニズムが解明されることで
従来の常識が覆されるケースも少なくありません。

※3 組織学的(Histological):顕微鏡などを用いて皮膚組織を直接観察・分析する方法。細胞・線維レベルでの変化を客観的に評価できる。

結局、美容皮膚科はまだまだ
「未知の領域の方がはるかに多い医学分野」だということを、
学会に参加するたびに改めて感じさせられます。

 

だからこそもっと勉強しなければならないし、
もっと謙虚でなければならないとも思いますね。

ヤン院長でしたチューリップオレンジ

 

 

最後に

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こんにちは、ヤン院長ですニコビックリマーク

以前、乳酸菌に関する投稿をしましたが、
引き続きスキンケアに関する投稿をしていきます。

 

 

 

毎日の診察室で患者さんから
最もよく聞かれる質問の一つが、

「先生、どの化粧品成分が
本当に役に立つんですか?」

というものです。

化粧品の情報はあふれていますが、
実際にしっかりとした根拠のある成分は
思いのほか多くありません。

 


 

今日は医師の立場から、
実際に論文と臨床研究で確認された成分だけを
厳選してまとめてみます。


コスメシューティカルとは?

初めて聞く方もいらっしゃるかもしれません。

コスメシューティカル(Cosmeceutical)※1とは、
Cosmetic(化粧品)と
Pharmaceutical(医薬品)を
組み合わせた造語です。

※1 コスメシューティカル(Cosmeceutical):一般化粧品よりも高い治療的機能を持ち、皮膚改善効果に科学的根拠を備えた製品カテゴリー。医薬品ほどの確実性はないが、継続使用によって意味のある肌変化が期待できる。

つまり、一般的な化粧品よりも「治療的な機能」があり、

皮膚改善効果に対する科学的根拠を持つ製品群
とイメージしていただければわかりやすいと思います。
 

ただし、処方薬ほど確実なレベルではなく、
継続して使い続けることで意味のある変化を期待できる程度
と理解しておくとよいでしょう。


レチノール(ビタミンA系):アンチエイジング成分の筆頭

レチノール※2
アンチエイジングとして
最初に思い浮かぶ成分です。

※2 レチノール(Retinol):ビタミンAの一種。皮膚に塗布されると体内でレチノイン酸に変換され、コラーゲン産生促進・細胞ターンオーバーの促進などを通じて、シワ・たるみ・色素沈着の改善に働く。エイジングケア成分の中で最も科学的根拠が豊富。

効果だけで見ると、

・コラーゲン産生促進
・小ジワ・弾力改善
・色素・肌荒れ改善

のすべてを解決してくれるためです。

ちょっとした使用のコツとして、

レチノール成分を塗布して日光に当たると
刺激を感じることがあるため、
夜のみの使用がおすすめですやや欠け月


ナイアシンアミド(ビタミンB₃):バリア・色素・皮脂・炎症に

ナイアシンアミド※3は研究を見ると、
本当に万能に近い成分です。

※3 ナイアシンアミド(Niacinamide):ビタミンB₃の一形態。皮膚バリア強化・美白・抗炎症・皮脂抑制など幅広い作用を持つ。比較的刺激が少なく、さまざまな肌タイプに使いやすい成分。

・セラミド・遊離脂肪酸の合成促進 → バリア強化・保湿
メラノソーム※4の移動抑制 → シミ・くすみ・赤み跡の緩和
・抗炎症効果 → ニキビ・赤み肌に有効
・皮脂分泌のコントロール → テカリの緩和

※4 メラノソーム(Melanosome):メラニンを生成・蓄積する細胞内小器官。メラノサイトで作られたメラノソームがケラチノサイトに受け渡されることで色素沈着が起こる。ナイアシンアミドはこの移動を阻害することで美白効果を発揮する。

ナイアシンアミドが

皮膚の老化進行と色素を減らし、
バリア機能を改善するという結果は
繰り返し報告されています。

 

適切な濃度は2〜5%で、
肌タイプ別に分類すると、

敏感肌・乾燥肌の方
2〜3%+保湿剤との併用がおすすめ

脂性肌の方
4〜5%の濃度が適しています


ビタミンC:抗酸化剤

ビタミンCも広く知られていますよね。

・強力な抗酸化作用
・メラニン合成の抑制 → 美白・トーン改善
・コラーゲン合成に不可欠 → 弾力・小ジワ改善

を同時に狙える成分です。

ビタミンCを片側の顔にのみ塗布した研究では、
光老化した皮膚の小ジワ・弾力・肌荒れが改善され、
組織生検※5においても
真皮構造の改善が観察されました。

※5 組織生検(Skin Biopsy):皮膚の一部を採取して顕微鏡で観察する検査。肉眼では確認できない細胞・線維レベルの変化を客観的に評価できる。

遮光性のある茶色い瓶に入った
紫外線から守られている製品がおすすめです。

 

レチノールとは異なり、
朝に日焼け止めと一緒に使うと
紫外線防御のシナジー効果があります。


グリコール酸(AHA):角質ケア+光老化改善

皮膚科でケアを受けている方には
おなじみのAHA・BHA・PHA

 

その中でグリコール酸は代表的なAHA※6で、

※6 AHA(Alpha Hydroxy Acid):アルファヒドロキシ酸の総称。グリコール酸・乳酸などが代表的。角質層に働きかけてターンオーバーを促進し、肌のキメ・透明感・色素改善に有効。

・なめらかな肌質・ツヤ感
・小ジワ・色素改善

が期待できる成分です。

5%グリコール酸を毎日使用した臨床試験では、
肌のトーン・透明感・キメが改善され、
光ダメージ※7が軽減されることが観察されました。

※7 光ダメージ(Photodamage):紫外線の長期的な曝露によって生じた皮膚へのダメージの総称。色素沈着・シワ・毛細血管拡張・皮膚バリアの低下などが含まれる。

ただし、
グリコール酸の使用後は
紫外線への感受性が高まるため、
日焼け止めが非常に重要です。

 

濃度は5〜8%以下が適切で、
それ以上だと刺激を感じることがあります。

夜に使用し、翌朝の外出時には日焼け止めが必須です。


まとめ

まずは最も有名な4つの成分をご紹介しました。

ビタミンA(レチノール)
コラーゲンを増やしシワ・弾力を改善。夜のみ使用。

ビタミンB(ナイアシンアミド)
バリア強化・色素・皮脂・炎症までカバーする万能成分。

ビタミンC
美白+弾力+抗酸化。朝に日焼け止めと併用で効果アップ。

グリコール酸(AHA)
角質・肌質改善+光老化緩和。夜使用+日焼け止め必須。

他の成分については、また次回……

今日もここまでお読みいただきありがとうございました!ヤン院長でした。

最後に

 

サルティネ医院では
「痛くない・美しい・自然な仕上がり」
を大切にしています。

 

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どうぞお気軽にお声がけください。

 

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