私には経験が無いが、家庭の事情で進学や職業の夢を諦めなければならないというのは、実に悲しいことだと思った。
家庭の事情が許せば、暁海は希望通り東京の大学に進学し、最愛の恋人櫂と結婚しただろう。相思相愛の2人が家庭の事情により結婚という形で結ばれなかったのが、残念でならない。
「自分で自分を養える、それが生きていく上での最低限の武器です」という瞳子さん(父の再婚相手)の言葉も重かった。女性であっても、やはり生活の糧となる職業は必要だと思う。
暁海と北原先生のような「互助会的夫婦」も、夫婦の形としては否定はしないが・・・。確かに世の中には、恋愛感情が無くても、互いに尊重し合い助け合って生活している幸せな夫婦も存在するだろう。でも、暁海には恋愛結婚をしてほしかった。
暁海と櫂との最期の死別のシーンが、切なく美しかった。