訪問診療と呼ばれる医療は、本当に多種多様で、患者の気持ちに寄り添う優しい医療だと思った。たとえ短い命であっても、幸せな気持ちで最期を迎えることが大切だと実感した。
まほろば診療所の医師佐和子の患者目線での治療も素晴らしかったが、佐和子を支えるスタッフである看護師麻世と医師をめざす運転手野呂のチ-ムワ-クも最高だと思った。本当にきめ細かい心遣いが行き届いていた。
骨折から瞬く間に体調を崩し、脳梗塞による痛みに苦しむ佐和子の父への「積極的安楽死」の問題も、本当に重かった。長く命を繋ぐのが医師の仕事ではあるが、治る見込みの無い年老いた患者へのケアについて深く考えさせられた。
私は100歳まで生きるのが目標だが、意識がもうろうとした状態や激痛に苦しむ状態で、長生きしたいとは思わないだろう。