世界から猫が消えたなら | つましくても、ささやかな幸せ

つましくても、ささやかな幸せ

地位もお金も能力も無くても得られる、日々のささやかな幸せを記します。
内容は、映画・演劇・美術鑑賞&読書感想文&旅行記&趣味の手品&日々の出来事などです。


 自分がもし「余命1週間」と告げられたら、何をするだろう。死を目の前に控えた主人公の切ない気持ちと、猫や周囲の人々との触れ合いに感動した。
 普段はあまり意識しない人々やペットとの「絆」の大切さ・素晴らしさに気づかせてくれた小説だった。
 大好きなペットである「キャベツ」の命と引き替えに、寿命を延ばすことは、とてもできないだろう。死を覚悟したときに、絶縁状態だった父の愛に気づき、父との絆を取り戻そうとした主人公の行動にエ-ルを送りたい。別れた恋人との会話も、ほんわりとした温かいものを感じた。猫の「キャベツ」のフ-カフ-カという感触も味わいがある。