6月16日 №484

ヨセフは弟なつかしさに胸が熱くなり、泣きたくなって、急いで奥の部屋にはいって…泣いた。      

創世記43章30節

 ヨセフの二十数年間の孤独との戦いは、兄たちへの苦い感情と表裏一体でした。

 自分を孤独へ追いやった張本人が、目の前でひれ伏しています。今のヨセフの力なら、仕返しも罰も何でも思いのままですが、彼の取った行動は別室で泣くことでした。

 だれかに憎しみや怒りを持つと、相手への仕返しを考え、夜も眠れなくなるものです。ヨセフとて、そのような時があったに違いありません。しかし彼は、その感情が湧く度に自分の心の内にある悪と戦ってきました。

 神と罪(憎しみ・怒り)の狭間にいる者には、「悪に負けてはいけません。かえって、善をもって悪に打ち勝ちなさい」(ロマ12章21節)の御言葉とも激しい戦いをしなければなりません。

 友よ。「敵への憎しみと怒りは、相手に盛る毒でなく、自分自身で飲み干す毒となる」とは本当です。ヨセフは、主によって、憎しみや仕返しの肉の思いに勝利しました。彼の涙は、懐かしさや肉親に会えた感情を超えています。その涙は、御心に服従して、赦しを求め、葛藤し続けてきた者が流す、金メダルの涙です。