1224日 №268
ペリシテ人は、イサクの父アブラハムの時代に…しもべたちが掘ったすべての井戸に土を満たしてこれを塞いだ。
ペリシテ人は、自分の領地の寄留者たちが富むのを妬み、井戸を塞ぎました。ここに、時を超え古今東西変わらない人間同士の争いの一端が浮き彫りにされています。
一般的幸福の基準は、物理的、身体的、社会的な方面での他者との比較です。自分(アビメレク)の収穫が昨年の10倍でも、他者(イサク)が100倍(12節)ならば自分を不幸と考えます。そして、自分を幸福にするために相手の井戸を塞ぎます。本当の幸福の基準は、「自分を愛するように、あなたの隣人を愛せよ」(マタ1919節)の中の、「自分を自分でどれほど愛せるか」です。しかし、自分に価値がなければ、自分を愛せません。自分の価値は、他者から愛される量に比例して持てるものです。最終的には、「神の愛」を受ける量です。
友よ。人との比較で幸福を求めるならば、相手の井戸(幸福・価値)を埋めるか、より多く自分の井戸を掘る以外ありません。嫉妬心が出たら、相手を妬むのではなく、自分がもっと神の愛を受け取ることを考えてください。神は惜しみません(ロマ8章32節参照)。