今の仕事になる前、私は友人の両親が役員にいる会社に努めていた。

 その前は工場のような場所でDMの代行発送をする会社にパート勤務で在籍していた。(この仕事は末娘妊娠を期に辞めた)

 どちらも体力勝負の仕事だった。 

 小さな子供がいる私に融通のきくところを探し勤務していた。


 子供の発熱等で突発的に休みは取れるが、仕事を他の誰かに任せるか、もしくはそのままストップしてしまう。


 そのため、たまに家に仕事を持ち込むこともあった。そうするとゆずるに文句を言われた。

 「そんなにがむしゃらに働かなくても稼げるところ探せば?」


 という返答が返ってきた。

 小さな子を抱えて雇ってくれるところもなかなかないことは経験済みであった。
 求人を見て連絡しても、面接にもいけないことなんてザラであった。その電話で断られたこともあった。


 これを説明すると、落ち度は古川自身にあるのでは?と言われたこともある。

 カチンと来た私は

 「では、お前さんが仕事に融通をきかせ、面倒みてくれないかい?それか、突発の休みを半々に分けてくれないかい?そうすりゃもう少し働き方変えられるぞ?」


 と言っても、

 「俺くらい稼げたら言ってこい」

 とか、モラハラ的なクソ発言をしてくる。

 もう、なんていう土俵に立っているのかも、こちらとしてはワケワカメ。


 もっともっと探せばあったのかもしれないが、収入を途絶えさせるわけにもいかず、職探しをすることに本気にはなれなかった。そこがだめだったのかな?



 現状維持で過ごしていたが、どうにも家計が圧迫されていく。

 ゆずるの借金は膨らむ、支払いは待ってくれない。

 稼ぐしかないと思っても、ゆずるが夜働きに出るのはNGを出してくる。


 なぜ圧迫されていたのか?


 原因の1つにゆずるの金遣い。


 ゆずるがバリバリクレジットカードを使うもんだから、カードにハサミを入れた。

 でもなぜか新しいクレジットカードが増えている。

 しかも蓋を開けてみたらリボ払い…


 キツいって。

 児童手当やボーナスが入る前にはウキウキしてやがるし…

 もう私は



 いっぱいいっぱいですー!

 キャパオーバーですー!!


 
 って、何度も白旗を上げたけど

 

 生きてこられた。


 気づくのが遅いがこのままじゃ本当にマズイと思った。

 だから、財布の紐を締めた。私の支払いや子供に関するものを支払うため、私は私でやりくりした。

 ゆずるにはいっさいお金を渡さない。

 私の母からお金を借りられないかと相談をされたこともある。

 断った。



 そうした途端に


 ヤドカリのように



 くら替えをした。



 って、今は思う。


 出ていく2ヶ月くらい前


 ゆずるは


 「金が回らない。たまに自◯を考える」


 とか言いやがった。



 だから


 「へぇー」


 って、返した。続けて

 「今までの行いを振り返れば、どこをどうしなきゃならないかわかるでしょ?借金減るまでお金使わないようにすればいいんじゃない?使わなきゃ減らないんだから。」

 そうすると、ゆずるは大きなため息をついて
 
 「もういい」


 と。私はすぐ


 「いいならいい」


 と返した。


 度胸も男気もないくせに、そういうこと言うなよ。

 そんなこと考える暇があったら働けって当時は、思った。


 そんな度胸もないのに


 不倫する度胸はあったのかと



 ふとした時に思い、鼻で笑う。


 笑ったあと、そんな奴とずっと一緒にやってきた自分に呆れる。


 そんな毎日です。