【肩を柔らかくすることがいいことではない。】
タオルを引っ張って肩をまわす「肩まわし」をやっていませんか?
これをやれば肩関節は柔らかくなるかも知れません。
ですが、肩関節を柔らかくしても肩こりや五十肩が改善されるわけではないし
パフォーマンスアップになるわけではありません。
それは肩関節が不安定になるからです。
肩関節は腕をいろんな方向に動かせる「自由度が高い」関節です。
「モビリティ」が求められる関節です。
それに対してあまりいろんな方向に動かない「自由度が低い」関節もあります。
それを「スタビリティ」と言い、
体はモビリティが高い関節とスタビリティが高い関節を交互に配置させることで
安定性を保ちつついろんな方向に体を動かせるようにしています。
それを脚で説明すると
股関節はいろんな方向に動かせる「モビリティ」
膝関節はあまりいろんな方向に動かない「スタビリティ」
足関節はいろな方法に動かせる「スタビリティ」
仙腸関節はあまり動かない「スタビリティ」
そうすることで安定性を保ちつつ脚をいろんな方向に動かせるようにしているのです。
肩関節は「モビリティ」の高い関節ですからその近くの関節は「スタビリティ」が求められます。
つまり肘関節や肩甲骨と肋骨で作る「肩甲胸郭関節」は「スタビリティ」であるべきなのです。
肘関節は構造上曲げる、伸ばすという動きしかできないので変えようがありませんが
肩甲胸郭関節は「肩甲骨はがし」などで「ボコッ」と浮き出るように柔らかくすることができます。
もちろん肩甲骨がボコッと浮き出るくらいの柔らかさがあることが悪いということではありません。
それだけだと肩甲胸郭関節までも安定性がなくなってしまいます。
そうなるとその近くの肋骨や胸椎を固めて安定性を高めようとするので
肋骨や胸椎が動かなくなってしまい、肩関節だけで腕を動かそうとしてしまうのです。
「腕を挙げる」という動作も肩関節だけで挙げようとするのでかえってケガをしやすくなるのです。
タオルまわしのようなことをやると肩関節は柔らかくなるかもしれませんが、それが「動きの改善」になるわけではないのです。
【すべきなのは肩関節を安定させて肩関節と胸椎を連動して動かせるようにすること】
もちろん肩周りを柔らかくすることが悪いわけではありません。
それだけしかやらないと良くない…ということで、そのほかにすべきことをやることが必要なのです。
その「すべきこと」とは「肩関節を安定させる筋肉を強化すること」です。
肩関節を安定させる筋肉とは
●上腕骨を肩甲骨に引きつける「ローテーターカフ」
●肩甲骨を肋骨に引きつける「前鋸筋」
です。
この筋肉が使えると肩関節と胸椎が連動して動かせるので腕を挙げるときも
「肩関節屈曲と胸椎伸展」が同時に行えます。
それこそが肩こりや五十肩の改善になるし
遠くに投げる、腕をついて体を支える…などパフォーマンスアップになるし
後屈なら胸椎伸展が深まり「胸からしなる」後屈ができるようになります。
それができないから肩や手首・肘を痛めてしまうわけです。
肩関節を安定させる筋肉が使えると次の動画のように肩関節屈曲と胸椎伸展が同時に行えるので
胸からしなるように腕を伸ばすことができます。
ブリッジでもキングピジョンでも胸椎からしなることができるようになります。
肩関節を安定させるためのトレーニングはインスタグラムの方に載せていますのでこちらからご覧ください。
ヨガインストラクター、運動指導者の方でもこのことがわからず
ただ単に肩を柔らかくするストレッチを指導している方が多いです。
指導者の方はきちんと体のことを学んでケガをさせず効果的に動きを改善する指導法を身につけた方がいいと思います。
このようなことはオンラインレッスンでお伝えしています。
「肩甲骨・背骨メンテナンスヨガ」
2/9(金)、3/8(金) 10:30~12:00
2/24(土)、3/23(土) 17:00~18:30
「後屈基礎トレーニング」
2/3(土)、3/2(土)、3/30(土)
16:30~18:30
3/15(金) 10:30~12:30
オンラインワークショップ
「後屈トレーニング~ドロップバック&カムアップにチャレンジ~」
2/23(金㊗) 10:30~13:30
詳細の確認や申し込みはオンライン予約サイトをご覧ください。
自己啓発のためのヨガ・瞑想サロンTransforman (coubic.com)
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