またまたマニアックになりますが…(笑)

今月のヨガのクラスではこの筋肉を使うことをポイントとしてポーズを深めます。

通常のクラスでは細かく説明する時間がないので、ブログを通して説明させていただきます。


「下後鋸筋」はここの筋肉です。




背中の大きな筋肉「広背筋」の下にあり、下部肋骨と背骨を繋いでいます。

(第11、12胸椎や胸腰筋膜~第9~12肋骨に着いています。)

その働きは…

強制的に息を吐くときに、下部肋骨を内側下方に引き下げる。

つまり、「吐くときに収縮させる」筋肉です。


ではなぜこの下後鋸筋が大切か…というと、


①深い呼吸をするため。

息を吐くときは収縮するということは、
息を吸うときには伸びるということ。

吸うときに下後鋸筋が伸びることにより、下部肋骨が外側上方向へ上がります。

そうすることで横隔膜が下に下がりやすくなり、呼吸が深くできるようになります。

※下部肋骨を外側上方向に上がるためには「腰方形筋」が伸びることも必要です。


この腰方形筋と下後鋸筋が伸びにくく、固くなると横隔膜の動きが制限されてしまい、下部肋骨を浮き上がらせて呼吸をしてしまう…その事から腰痛を起こしやすくます。


下後鋸筋や腰方形筋をのばすには側屈、ねじるという動きが必要になります。


②捻り、前屈、後屈、側屈…すべての可動域を拡げることに繋がるため。

まず、下後鋸筋は第11、12胸椎に着いています。

捻りの動きは第11、12胸椎間が中心になりますので、下後鋸筋が硬くなると捻りの動きもやりにくくなるわけです。

その上、下後鋸筋は

収縮➡下部肋骨を引き下げる
弛緩➡下部肋骨を引き上げる

ので、その際に肋骨と関節を作る背骨(椎骨)も動かしてくれるのです。


つまり、

収縮(下部肋骨引き下げ)➡前屈・側屈しやすくなる。

弛緩(下部肋骨引き上げ)➡後屈しやすくなる。

というわけです。

特にねじりの動きを行うときに、第11、12胸椎があまり動かないと腰椎から動かそうとしてしまう…(前屈や後屈もそうですが。)

腰痛の最たる原因になりますね。

第11、12胸椎の動きを良くするためには第12胸椎に着いている大腰筋を伸ばすことも必要になってきます。

ということで今月はこれらの筋肉を意識させるポーズを行いますので、意識して取り組んでいただけたら幸いです。