ヨガとは何かを説いた「ヨガスートラ」では、ヨガを極めるためには8つのステップを踏むことが必要で、それを「八支則」と言います。

ポーズである「アーサナ」や呼吸のコントロールである「プラーナヤーマ」も8つのステップの1つなのですが、アーサナやプラーナヤーマの前にすべきこととしてあるのが、

「ヤマ」…慎むべきこと。してはいけないこと。

「ニヤマ」…自らに課す戒律。守るべきこと。

の2つです。

そのニヤマの中の1つが「サントーシャ(知足)」です。


サントーシャとは「足るを知る」

自分の外側に幸せを求めるのではなく、自分の内側…今持っているものに幸せを感じるということです。


あれも足りない、これも足りないと思うと「欲しい!」と思ってしまいますが、

あれも足りてる、これも足りてると思えばむやみに「欲しい」とは思わなくなります。

「好きなことができる手があってありがたい。」

「好きなところに行ける足があってありがたい。」


と言うように今あるものに対してありがたさを知り、幸せ感じればあまり外側にある物に対して「欲しい!」と思わなくなります。


ところが、そうでないと他の人が高い服を着ていたり、装飾品や車を持っていると「自分は持っていないから欲しい!」と外側にあるものに幸せを求めるようになります。

もちろん、外側にあるものを「欲しい!」と思うことが悪いというわけではありません。

仕事で車を使わなければいけないのなら、車が壊れたら新しい車を買わなければいけませんし、お菓子の新商品が出たら「食べてみたい!」と思うことだってありますからね。

ただ、「足るを知る」ということが理解できていれば、無駄に○○してしまう…ということがなくなると思います。


例えばダイエットや貯金などは「食べたい!」とか「○○が欲しい!」と思う欲求との闘いだと思いますが、サントーシャの精神を心がけていればその欲求を適度に制御することができるのではないでしょうか?

そしてその精神が自らの内側に目を向けることになるし、外側との世界の調和に繋がるのだと思います。

何事も「何かを変えたい」と思ったら考え方を変えないと変わらない…ということですね。