今回の選挙の勝因として、小泉進次郎氏が繰り返し言及していたのが、「高市氏の言葉の力」でした。
「笑顔の秘密」や「親しみやすさを前面に出す“サザエさん戦略”」など、これまで多くの記事でも紹介したように、高市氏は稀代の戦略的話術師です。
一挙手一投足が計算されつくしたその周到なコミュニケーション戦略が地滑り的勝利の原動力となったことは間違いないでしょう。
選挙においては、顔つきや声、話し方、感情表現といった候補者の「人としての印象」が政策よりも有権者の判断に影響する。
これは多くの政治学の研究で実証されており、とくに、先行きの見えない不安の時代にはそういった傾向が強まると考えられています。
■「宣教師」と「説教師」に整理できる
高市氏と中道側のスポークスパーソンたちのコミュニケーションの対照的な特徴を表にまとめてみましたが、一言で言い表すと、「宣教師」と「説教師」という言葉で説明できるかもしれません。
「宣教師」とは、以下のような話し方を意味します。
① 美しい「(神の)国」を礼賛する
日本の素晴らしさ、美しさ、ポテンシャルを説き、日本人の「アイデンティティー意識」を刺激。聴衆に高揚感をもたらす。
② 終末期を語り、救済を約束する
現代社会のさまざまな脅威や敵を明確化し、聴衆の恐怖心や不安、怒りを刺激しつつ、希望や日本人としての誇り、愛国心といった感情のスイッチを次々と押す。「美しい神の国」の復活を約束し、聴衆の魂の救済を約束する。
③ 理想とする「(神の)国」のビジョンを語る
「この国はどんな国であるべきか」という国家像をビジュアルな言葉で明確に語り、その輪郭や世界観を浮き彫りにする。
④ 自らと有権者を「神の子」(日本国民)として同化し、共同体感覚を醸成する
有権者とは「神の国」を共に作る仲間であり同士という位置付けで、「私は、あなたたちと同じ世界観の人間である」と印象付ける。「神の国」再興において国民ひとりひとりが役割を持ち、大事な存在であることを訴え、有権者の自己効力感を高める。
⑤ とにかく明るく、見る人を元気にする
メリハリをつけ、声高らかに伝道する。言葉にはゴスペルのようにリズム感やエネルギーが込められ、心を揺さぶる。ポジティブで、親しみやすく、笑顔いっぱいの明るい表情が聞く人・見る人を元気にする。
「ニッポン列島を強く豊かに」「世界のてっぺんを獲りにいく」「世界の真ん中で、光り輝く国」「世界の真ん中で咲き誇るニッポン外交」「インド太平洋の輝く灯台」「仰ぎ見られる国、ニッポン」などといった情緒的な言葉を多用し、強靭で美しい国家像を歌い上げました。
高市氏は日本について言及するとき、必ず「二ホン」ではなく、「ニッポン」と発音します。これは、後者の語感が圧倒的に力強く、リズミカルに聞こえるからでしょう。
一方の中道側には、コミュニケーションや伝えることを表層的とみなし、言葉や思いをきちんと届ける努力を怠った側面があったように感じます。
その話し方を形容すれば、「説教師」。自分が正しいと信じた論説を上から目線で説き、押し付けるスタイルです。
コミュニケーションにおいては、話し手がいかに、聞き手の感情を喚起できるかが決め手です。
メッセージの論理性や正しさは、じつは二の次。「正論」「理想論」「自分の価値観の押し付け」では残念ながら、人をまったく動かせません。
どう話したら、人が動くか、好きになってもらえるか、信頼されるのか。じつはコミュニケーションは科学であり、絶対に「効く」方程式やルールがあります。
高市氏はまさにそういったルールを熟知しているかのように、人を魅了する話し方のテクニックを縦横無尽に駆使し、支持者の気持ちにスイッチを入れているのです。
連載1回目のテーマは、高市氏のあの「笑顔のナゾ」です。
高市氏の表情として多くの人の頭に浮かぶのが目をクシャッとしたあの笑顔でしょう。
人によっては、「わざとらしい」「笑いすぎ」「嫌い」という声もありますが、「明るい表情がいい」「気分が和む」と好意的に受け止める人も多いように感じます。
表情解析をする企業が分析をしたところ、安倍氏から石破氏までの歴代首相が所見表明で笑顔を見せた時間は全体のゼロ~7パーセント程度だった一方、高市氏は31%と非常に高い割合で笑顔を見せていることがわかりました。就任会見のときはさらにその頻度が上がり、全体の51%で笑顔を見せていたのです。
なぜ、そこまで笑顔を見せるのでしょうか?
筆者は、この笑顔には高市氏の「計算された意図」があると見ています。
その意図とは、「女性の地雷」を回避するということ。
以前、別の記事(『「怒りながら叫ぶ女」はどうして嫌われるのか』)でも触れたように、女性リーダーは、弱々しくても、強すぎてもいけないという「ダブルバインド」(二重拘束)の縛りを受けやすいと言われます。
おとなしくて主張をしなければ「リーダーシップがない」「気が弱い」と言われ、意見を述べ、自信があるように振る舞えば、「気が強い」「ヒステリック」「怖い」「冷たい」と、言われてしまう。
女性は基本「優しく、温かく、包み込むべき存在である」という社会的期待がいまだ根強いため、「自己主張をし、自信があり、アグレッシブ」という男性特有のリーダーシップのスタイルを踏襲しようとする女性は「攻撃的」「強引」と見なされがちです。
たとえば、蓮舫さんが男性であれば、あそこまで批判はされなかったのではないでしょうか。
それほど、「気が強い」「自己主張をする女」は制裁を受けやすい。「怒る女」は「怒る男」以上に徹底的に嫌われてしまうのです。
高市氏の物言いは自信に満ち、強い口調で話す場面も少なくありません。
そんなときに、怖い顔をしていたら、あっという間に「ヒステリー」「怖い」認定されてしまう可能性があります。
「弱くなりすぎても、強くなりすぎてもいけない」。両側に「地雷」を埋まっているような狭い帯域でのコミュニケーションを強いられる、という女性特有の「ダブルバインド」。
その制約の中で、彼女の笑顔は「怖さや厳しさを和らげる」最強の武器として使われているのです。
「口元だけの笑顔は、じつは偽物。本当の笑顔は目元に出る」。これは19世紀のフランスの神経学者が数々の実験を経て導き出した結論です。
口角が上がるだけではなく、目元の「眼輪筋」が動き、目じりにしわができるほどの笑顔こそが本物だと言われています。
高市氏の「目じり笑顔」はまさに、この神経学者の名を冠した「ドュシエンヌ・スマイル」そのもの。
そうした笑顔は見る人のセロトニンやドーパミン、エンドルフィンなどの「幸福ホルモン」の分泌を促すと言われています。ですから、あの笑顔に安心感を覚える人は少なくないということになります。
つい先日のNY市長選で劇的な勝利を収めたゾーラン・マンダニ氏も終始、目元に笑顔を浮かべ、民衆と対話する姿が大変印象的でした。
それほどに、彼女の笑顔には意図がある。
そういった意味で、アメリカのトランプ大統領との「ニコニコ」会談と中国の習近平主席との緊張感漂う「目じり笑顔」なし会談との差には何らかのメッセージが込められていたようにも見えました。
また、トランプ大統領との会談では、笑顔を見せながら、完全に彼にロックオンした「熱いアイコンタクト」も印象的でした。
「アイコンタクト」は、「相手と脳波を同期させる」とも言われるコミュニケーションの最強武器。高市氏の半ば「うっとりとしたように」見つめる表情やボディタッチに、トランプ大統領はノックアウトされたようだ、と評する海外のソーシャルメディアの動画もありました。
一般的に、日本のリーダーたちは「無愛想」「仏頂面」「ぶっきらぼう」の3拍子揃った男性が本当に多いのが現状です。
たかが笑顔、されど笑顔。高市氏の笑顔の裏には、実に数多くの戦術的な思惑が隠されているということなのです。
およそ騙される人間の特徴とは出るものだ。常に言葉を前提にしている。
決して行動で見ない。
この人間に対しては「言っている事よりやっている事」で見ればたちどころに本質が見えるのに、それをせず何度も騙され、掌返しされている。
これが詐欺がやまない理由だよ。何度も騙せるからまだまだ騙せるともっともっと悪い方向になっている。
たった選挙期間中、今の短期間でさえも言葉と行動が違うことが現在進行形で出ているにも関わらず、まだ言葉の力とかぬかすか・・・
表面的な事やコミニケーションのテクニックにばかり触れた記事。長いだけで中身が薄い。高市さんの他の政治家との差は、国を想う心が、如何に強いかだ。誰もが将来や今の生活には不安がある。だからこそ、献身的に何とか国をよい方向に導こうと言う意思を感じる政治家を応援したいの想う。
受験や雪害をガン無視しての解散とか、血税でお身内にカタログギフトとか、なるほど高市の思いはわかりやすいですねえ
→国民を思う心が、如何に強いかだ。
ヒトラーも毛沢東もスターリンも金日成も、国民からは父だの守護神だのと称えられた。
統一教会の鶴子も信者に取ってはお母さま。
高市支持者の標本みたいだね。
あんたは。
高市の勝利の本質を突いた記事だ。
この記事は、高市の話術は素晴らしいと書いているが、高市自身のことを素晴らしいとは書いていない。だから高市の政策や人柄を礼讃しているわけではないことを押さえておきたいです。
以前から高市のやり方はナチス・ドイツの宣伝手法と同じだと私は指摘してきたが、この記事の内容はまさにその通りであることが再確認できた。
有権者の多くが高市の宣伝手法にまんまと乗せられたということだ。高市の表情や語りから醸し出される「うさん臭さ」を直感や感性で気づく人は気持ち悪いとか怖いとなるのだが、はっきりした物言いのウラに潜む危険性に直感が働かず騙されたわけだ。
正論が通用しなくなった国や会社は終わり。今ありとあらゆるところから不正が出てきているが、どういうわけか、高市のことだけは皆さん見ないふりを決め込んでいる。
笑顔、話し方、イメージだけで総理を評価してどうするの、と思う。
人柄、人格、政策でしょ。
過去の言動、行動も大事。
笑顔、話し方なんていくらでも化けることができる。
そういう表面的なことで政治家を評価されても困る
・同じ嘘を繰り返す
・共通の敵を作り民衆を団結させる
・考える間を与えないため民衆は熱狂させたままに
・都合の悪い情報は一切与えるな
・大衆の視覚聴覚を刺激しろ
以上、ヒトラーによる人心掌握術です。
情報を精査しない民衆にはこれで十分。礼賛本に寄稿文を寄せていた高市氏はこの手法を存分に取り入れたとみえる。
もう一つ
・利口な人の理性ではなく、愚か者の感情に訴えろ
なんてものもありました
なるほど表現は大事だ。でも中身はそれ以上に大事だ。でも若者や女性の多くは表現を差し引いて中身の危うさを判断する事が出来ないからこう言う事になる
高市支持は女性より男性の方が多いのでは?
確かそのようなデータがあったような。
ちなみに私は女性ですが、政策は支持していませんし、あの作り笑顔も苦手です。


