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I Love Jazz Chants

日本人英語講師が「ジャズチャンツ英語教授法」の魅力についてお話します。

テキスト :Small Talk

作品: Can You Speak English?

 

 

今日は、ジャズチャンツで自分の授業が楽になるという話をします。

ジャズチャンツの作品の中のフレーズを知っていると、その日の授業で「生徒にこの表現を深く理解させたい、印象付けたい」と思った時に、例文を考えなくても頭の中のジャズチャンツの引き出しからピッタリなフレーズを取り出すことができます。

 

例えば、会話問題で「呼びかけに対して適切な応答を選ぶ」というものでよく出題されるのが、「Yes/No疑問文なんだけどYes/Noで答えていないのが正解」という問題です。

 

ちょうど先日、資格対策クラスのリスニング演習で出てきたのが

 

Man:                    You haven‘t been to England, have you?

Woman:               Of course, I have.

 

という例文でした。

否定文で始まる付加疑問文というだけでややこしいですよね。

何がややこしいかと言うと、「行ったことはないよね?」と聞かれて、行ったことがあるなら、「いいえ、行ったことはあります」だから「No.」か?

いやいや、そうすると「No, I have been to England.」で逆になってしまうから「Yes.だな」と、いったん落ち着いて考えないといけないというところです。

これはこれで解き方のコツはあります。

肯定文で聞かれたと思って答えると簡単です。

が、これはジャズチャンツと関係ないので、細かい説明は省きます。

しかし、この例題はそこではなく、「Yes/No で答えない正解もある」ところが押さえたいポイントです。

 

これをこのままロールプレイで練習してもよいですが、実際に行ったことがないなら気持ちが入りません。

そこで、「Of course」で答える定番表現

 

Do you speak Japanese?

              Of course, I do.  

          

で練習してみました。

テキストでは「Can you speak 」になっていますが、実際は「話せますか」と聞くよりは「話しますか」と聞く方が失礼にならなくて良い、とどこかで聞いたので、この時は「Do you speak 」にしました。

 

 

生徒は高校生です。

何人かと交代した後、質問を

Do you speak English?

に変えました。

 

ここで Of course, I do. と答えられたならうれしいですが、反対バージョン

Just a little. 

も一緒に覚えました。

 

何人かで質問を回したところ、最後に私が

Do you speak English?

と聞かれました。

 

そこで Just a little.  と答えると失業するので、

Of course, I do. と答えて、うまく収まりました。

 

これは、テキスト「Small Talk」の「Can You Speak English?」に出てくるフレーズです。

生徒はこの作品を知らなくても、指導者がジャズチャンツの引き出しをもっていれば、ひとつのフレーズを使ってその日の授業のポイントを楽しく学ぶことができます。


もちろん、小学生とのジャズチャンツを使うレッスンでも出来る作品です。

 

Can you speak English?

Not very well.

Can you speak Spanish?

Not very well.

Can you speak French?

Just a little.

Can you speak Chinese?

Not at all.

 

中略

 

Can she speak French?

Of course, she can.

It’s her native language.

She was born in France.

 

Can he speak Japanese?

Of course, he can.

It’s his native language.

He was born in Japan.

 

作品に出てこない他の言語を、みんなで思いつくままにホワイトボードに書いて、それらと入れ替えて言ってみても面白いです。

言語の数だけチャンティング練習ができます。

 

何度も繰り返して前半が言えるようになったら、最後の部分を

 

Can you speak Japanese?

              Of course, I can.

Can your father speak Japanese?

              Of course, he can.

Can your mother speak Japanese?

              Of course, she can.

Can your parents speak Japanese?

              Of course, they can.

 

に変えると、そのまま自分のことに置き換えて考えられます。

また、質問を良く聞いておかないと、主語が変わると答えの人称代名詞も変わるので、集中して聞けます。

 

授業でジャズチャンツをする時間がない、という声を時々お聞きしますが、ジャズチャンツを使わない授業でも、ジャズチャンツのフレーズを使ってその表現を定着させることが出来ます。

しかも、実際に使われる表現ばかりなので、自分の状況に置き換えて言うことも出来ます。

自然に感情も入ります。

どこまでも、やってて良かったと思えるのがジャズチャンツです。